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医学生、7%が退学検討 親の収入減、実習に不安も

新型コロナウイルス感染拡大を巡り、学生団体による医学生調査で、回答者の約7%が親の収入減などを理由に退学を検討していると答えたことが21日、分かった。実習が実施されずカリキュラムに遅れが生じ、進級や医師国家試験への影響を不安視する声もあった。

 調査は「高等教育無償化プロジェクトFREE」が4月9日からインターネット上で実施。5月14日時点で回答が寄せられた国公私立大38校の計224人分を集計した。メンバーで、東京都内の私立大医学部5年の戸田さや香(とだ・さやか)さん(23)は記者会見で「将来の医療を担う医学部生の実態に目を向けてほしい」と話し、一律の経済支援や、国家試験の実施方針など今後の見通しを示すよう求めた。

 調査によると、「親の収入減などで大学をやめることを考えている」と回答した医学生の内訳は「少し考える」が6・3%、「大いに考える」が0・9%。このほか「やめないが休学を検討」も1・3%となった。家計を支えている人の影響(複数回答)は、46・9%が「収入が減った」、4・0%が「収入がなくなった」と答えた。

 自由記述欄には「来年の学費を払えるか心配」などの記述があったほか、病院などでの実習が中断していることへの不安を訴える声も目立った。

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