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「やぶ医者大賞」に山梨と岐阜の2医師選出

へき地医療に尽力する医師をたたえる「第5回やぶ医者大賞」の審査会が23日、養父市役所であり、山梨県南部町にある「南部町国民健康保険診療所」所長の市川万邦さん(48)と、岐阜県郡上市にある「国保和良診療所」所長の廣瀬英生さん(41)が選ばれた。

 同賞は養父市が2014年に創設。下手な医者を指す「やぶ医者」の語源が、元は養父にいた名医を意味する言葉だったことにちなむ。今回は5県の5人から応募があった。

 市川さんは小児科と内科を基本に、認知症患者にも寄り添った医療活動を行っている。他の医療機関や行政、地域と連携し、住民の日頃の健康増進などにも力を入れている。

 廣瀬さんは、山間部で総合診療医として活躍。複数の病院や診療所と連携し、自治体の垣根を越えた医療サービスを提供している。介護や介護予防、生活支援なども含めた地域包括ケアの実践活動も評価された。

 表彰式と受賞者の講演会が8月25日、養父市広谷のビバホールである。

口から食べることの大切さ

私たちにとって「口から食べる」ということは、生活を楽しむ上で欠かせないことです。あるアンケート調査で、特別養護老人ホームや老人保健施設などの利用者に「現在の楽しみは何?」と尋ねたところ、一番多かったのは「食事」と答えた人です。

 口にはたくさんの機能がありますが、食べるときに重要なのは歯、舌、唾液の機能です。歯は食べものを細かくかみ砕き、すり潰して消化を助ける役割があります。これを咀嚼(そしゃく)といって、脳や神経系を刺激して活性化させます。次に舌は味を感じるだけでなく、口にしたものが体にとって危険であるかないかを識別します。また、咀嚼したものを舌と上あごで押し潰し、唾液と混ぜ合わせて飲み込む塊をつくって喉へと流し込みます。

 口の中には約300~700種類、数千億の細菌がいるといわれていますが、唾液には食べものの消化を助ける働きと、口の中を殺菌するという重要な役割があります。唾液の中には免疫系に関わるものが多く含まれているので、唾液が減って口の中が乾燥すると口の中に入ってきた病原菌などを殺菌できなくなり、細菌の住み家になってしまいます。食べたり話したりすることで唾液も出て、飲み込むと細菌も同時に胃や腸で消化されて、病原菌も処理されます。

 口から食べることは、食べものを咀嚼したり飲み込んだり、味を感じることで脳や神経系を刺激して活性化させ、全身の免疫力や抵抗力を高めることにつながります。口の機能が低下すると生活の質(QOL)も低下してしまうので、口から食べて、その機能を最大限に使い、QOLの維持と向上を目指しましょう。

免疫力UP 虫歯&口臭予防 知られざる唾液の世界

唾液の効果は育毛、抗菌、傷の修復、歯の修復、消化、保湿・粘膜保護。人工的に作った歯で虫歯になりかけの歯を再現して、アクセサリーの修理屋と洋服の修理屋に1日4時間以上口に入れて舐め続けてもらう実験をした。2週間後、すかすかだった歯は白く埋まっていた。歯の再石灰化で初期の虫歯を修復できる。

 どうして緊張すると口が渇くのでしょうか。ゲストが人生で一番口が乾いたエピソードを発表。指原莉乃さんは「AKBの選抜総選挙」、はしのえみさんは「欽ちゃんに舞台本番直前に課題を3つ出されたとき」、高橋英樹さんは「結婚の申し込み」。緊張などのストレスで唾液の量はどれだけ変化するのか、東京医科歯科大学の杉本久美子さんの協力のもと実験。簡単な計算を10分間休みなく続けてストレスを与え、途中と終了直後の唾液の分泌量を調べた。唾液の量はどんどん減っていた。唾液が減ると唾液の成分の濃度が濃くなる。動物にとって唾液は天然の傷薬で成分が濃い方が傷を治すのにいい。天敵に出会うなどストレスを受けた時は唾液の成分を濃くして傷に備える。実験でも唾液の量が減った一方で、殺菌効果を持つ分泌型免疫グロブリンAの濃度は1.4倍にアップ。唾液が変化するのは唾液腺のおかげ。ストレスが加わると脳が唾液腺に警鐘を鳴らし、唾液腺がケガに備えて成分を濃くして水分を少なくする。ストレスがかかると体を守るために唾液は量が減り成分が濃くなる。

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