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地域包括、「ネットワーキングのアート」

第2回日本医師会在宅医療支援フォーラムが5月18日、400人強の参加者を集め、開催された。基調講演した、慶応義塾大学名誉教授の田中滋氏は、「地域包括ケアシステムは、ハードを作ることではなく、既にあるインフラをいかに有機的に統合するか、つまり『ネットワーキングのアート』である」と指摘、「ケアは施設ではなく、地域に付く」という発想で地域包括ケアシステムの構築を進める必要性を強調した。

 「4つのヘルプ」という考え方の下、「5つのサービス」を展開するのが、地域包括ケアシステムに対する田中氏の基本的考え。この考えは年々進化を続け、従来は、「5輪の花」の図のように、5つのサービスを展開する模式図を描いていたが、今は「植木鉢」図に変更。「住まいと住まい方」と「生活支援・福祉サービス」という、個人の選択や好み、経済力などが反映する生活基盤がベースにあり、「医療・看護」「介護・リハビリ」「保健・予防」という、プロが提供し、平等性が重視されるサービスが上に乗るという考え方だ。

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