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[緩和ケア] 医師の緩和ケア研修への参加促すため、単位型研修の実施を

厚生労働省は5月8日に、緩和ケア推進検討会を開催した。この日は、緩和ケア研修や、地域連携について議論を行った。

 まず、緩和ケア研修については、厚労省当局から「とりまとめ案」が示された(p4~p5参照)。そこでは、(1)医師を対象とした緩和ケア研修(2)看護師を対象とした緩和ケア研修―の2点について整理している。

 (1)の医師向け研修では、研修会受講者を増加させるために、「地域の実情に合わせた単位型の研修実施」「研修医向け、診療所医師向け、腫瘍医向けなど、受講者ごとに内容を改変できる仕組みの導入」「医師会の協力のもと、研修会情報を広報する体制構築」「研修会修了者である旨を患者が簡単に把握できる体制整備」などを提言(p4参照)。

 また、患者の視点を取入れるため、患者や家族による講演を研修プログラムに組込むことや、指導者研修会修了者へのスキルアップ研修会実施なども提案している(p5参照)。

 また、(2)の看護師向け研修では、「従来からの院内教育の中での普及を図る」こととし、研修内容等を均てん化するために、指導者の教育体制構築や標準的テキスト開発を行うことなどを提言している(p5参照)。

 一方、緩和ケアにおける地域連携については、岩瀬委員(東大附属病院緩和医療科特任講師)から、「患者の意思決定支援」の重要性が説かれた(p20~p27参照)。そこでは、大きく次の4点が強調されている(p26~p27参照)。

(i)意思決定支援は診断時から必要である

(ii)療養場所の意思決定には、病態・時間軸・地域性など多くの関係因子が存在するため、主治医だけでなく多職種が協働して支援する必要がある

(iii)在宅医療では、事例が複雑かつ複合的であるため、院内外の多職種が協働して支援する必要がある

(iv)多職種協働のためには、情報をもれなく正確に共有しなければならず、そこでは事例をフレーミングする枠組みや、共通言語を持つ必要がある

ヒヤリ・ハット要因の大半が人為的ミス

医薬品・医療機器等対策部会は医薬品及び薬局ヒヤリ・ハット件数を報告し、半年間で合計1,448件の事例が発生していることがわかった。既に対策が取られている事例もあるが、多くはいわゆるヒューマンエラーとなっており、確認作業が重要であることが改めて示された格好だ。

 薬局ヒヤリ・ハットは昨年1月1日から6月30日までの半年間、日本医療機能評価機構に寄せられた事例3,907件のうち事務的な入力・記載ミスなどを除いた1,327件を対象とした。最も多かったのが「ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例」1,090件(割合82.2%)で、以下「情報不足等のため製造販売業者による対策が困難と考えられた事例」234件(17.6%)、「製造販売業者等により既に対策がとられているもの、対策を既に検討中の事例」3件(0.2%)となっており、ヒューマンエラーが大半の要因となっている。具体的な事例では錠剤をカプセル剤として誤入力したものや、服用回数を誤ったかたちで記載するなど、初歩的なミスがほとんどを占めた。

 医薬品ヒヤリ・ハットも同期間に調べ、寄せられた報告件数は121件。「ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例」97件(80.2%)、「情報不足等のため製造販売業者による対策が困難と考えられた事例」12件(9.9%)、「製造販売業者等により既に対策がとられているもの、対策を既に検討中の事例」11件(9.1%)で、薬局ヒヤリ・ハットと同様にヒューマンエラーが多くを占めている。

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