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口の中 清潔保とう 舌磨きなどが効果

口腔ケアとは、歯磨きをはじめ、フロスなどを使った歯間ケア、舌ブラシによる舌磨き、自分に合った入れ歯や義歯を使うことなどが含まれ、内容は多岐にわたる。食べる、話すなど顔に関わる脳の領域は手足に関わる部分より多い。口を動かすことは脳に刺激を与え、さらに認知症予防にも効果があるといわれている。特に食事は有効だ。高齢者の中には食事の際、誤って食べ物が気管に入る人もいる。むせたり、肺に入っても抵抗力があれば症状が出ない場合もある。しかし高齢者は機能が衰えるにつれてむせなくなる。
 不潔な口腔内の細菌が入ると誤嚥性肺炎になることもある。肺炎は要介護高齢者の死因第1位で、中でも誤嚥性肺炎の割合は大きい。肺炎になると高額な医療費がかかる上、4割が死に至る。口腔内を清潔に保つことは、肺炎による死亡リスクを減らす手段の一つといえる。さまざまな口腔ケアの中でも、舌ブラシによる舌磨きは重要だ。舌は味覚を感じるところで汚れもたまりやすい。傷つけないように専用の舌ブラシで取り除く。舌がきれいだと味が分かり、食事も楽しくなる。
          新潟日報 2012.3.26

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