記事一覧

デンタルIQを誤った認識で理解している人が約7割も  ― デンタルIQに関する意識と実態調査 ― 日本歯科医師会

 デンタルIQとは、その人の“歯とお口の健康への関心・意識の度合い”を示す言葉。デンタルIQは歯科治療に関する専門的な 知識の高さと捉えられがちで、これは間違い。


 本調査では、生活者の中でのデンタルIQの認知度・関心度を明らかにし、それを確認するデンタルIQチェックを 実施し、歯とお口の健康に関する生活者の実態を浮き彫りにした。


【プレスリリース・活動報告(日歯HP)】

歯科の自費率10.8%、一部の医科より少ないと紹介

歯科は医科に比べて自費診療が多いといわれることがあるが、その割合は10.8%で、皮膚科33.9%、産婦人科26.7%、外科19.9%、小児科18.6%よりも少なく、金額ベースでは一般診療所(全体)や内科よりも少ない。

 日本歯科医師連盟の村岡宜明 副会長が平成29年の自費率について紹介した。 歯科での「医業・介護収益」は4,069万円で、うち「自費診療等の収益」は440万円(10.8%)だった。

【歯科通信】

「スケールメリットある運営可能に」  ― 小規模歯科医院集める「VC」本格始動 ―

 事業所あたりの規模が小さいため、単体では経営の効率化に限界がある歯科医院をまとめ、スケールメリットを生かした運営管理を可能にするボランタリーチェーン(VC)が、本格活動を開始した。

 多数の小売店がそれぞれ独立した経営を維持しつつ、集まることでスケールメリットを生かすVCは、薬局薬店では実績があるが、歯科の場合、フランチャイズやスタディグループなどとの差別化がむずかしい面もあった。共同一括仕入れによる商品コストの削減、加盟医院同士の情報共有による事業改善という共同化のメリットを生かしつつ、地域に密着した歯科医療、医院経営を展開することができるメリットがある。

 さらに、診療や経営を向上させるアイデアを知財として生かして歯科医療の産業として発展も目指す。

【歯科通信】

「金パラ問題で対応案を提示」

歯科用貴金属告示価格の随時改定に関して、診療報酬改定を除く4・10月に「随時改定1」、7・1月に「随時改定2」が実施される。

 「1」では、価格の変動幅が公示価格のプラマイ5%以上、「2」では、プラマイ15%以上の場合に見直しを行う。日歯が示した今後の見通しは、対応案として1)「改定幅を一律の値に設定する」、2)「変動幅を設定せず、一定期間で常に改定」、3)「実勢価格と公定価格の差分を国が調整」の三つ。課題としては、1)と2)ともに後追いルールの解消にはならず、2)についてはレセコンの改修コスト増や手書きレセプト様式の問題が発生する。

 また、中長期的に新たな試みの検討を行いながら、現行の後追いにおけるタイムラグを縮小していくようにすると説明。さらに、同時に金パラ代替材料を検討していく重要性に触れ、「さまざまな可能性に向けて、オールデンタルで取り組んでいる。新規技術の保険収載は、CAD/CAM冠の応用拡大を含め、前向きに検討していく」と述べた。

【歯科通信】

北の事始め

ファイル 5465-1.pdf

ファイル参考にしてください。

歯科用レジンに使われている重合開始剤で乳がんが悪化!?

コンポジットレジンを作る際に使われている重合開始剤が、乳がんを悪化させる可能性があることが分かった。
 多くの化学物質に囲まれながら生活している現代社会。しかし、化学物質の中には女性ホルモン受容体と結合してホルモンバランスを乱す、内分泌攪乱化学物質と呼ばれるものもある。今回の研究結果は、現在幅広く使用されている重合開始剤の安全性の再評価において重要な意味を持つに違いない。

口腔内細菌に対するエタノールの生物学的に相反する二つの作用を解明。

 近年、口腔内細菌がアルコール飲料由来のエタノールから発がん物質であるアセトアルデヒドを産生し、口腔がん発生のリスク因子となる可能性が注目されている。一方で、高濃度のエタノールはマウスウォッシュに用いられており、口腔内細菌によるアセトアルデヒド産生の基質としての働きと、口腔内細菌を静菌、殺菌する働きの、生物学的に相反する二つの作用を持つと考えられる。しかし、この二つの作用とエタノール濃度との関連性は不明だった。
 研究結果から、エタノールの生物学的二面性の作用は、その濃度により変化するものの、各作用が発現するエタノール濃度には明確な境界は示されず、一定濃度下で重複していることが判明した。飲酒時相当の中濃度のエタノール環境下では、口腔レンサ球菌に対する静菌・殺菌作用は低く、むしろ口腔常在細菌のアセトアルデヒド産生能が高くなってしまうことから、長時間及び頻繁な飲酒は、口腔がん発生リスクを高める可能性があると考えられる。

がん患者における顎骨壊死の予防に抜歯など積極的な歯科治療が重要。

がんの骨転移や多発性骨髄腫に対して骨吸収抑制薬が広く用いられているが、重篤な副作用として、顎骨壊死の発症が問題になっている。顎骨壊死が生じると、顎の痛みや腫れだけでなく、適切な治療を受けなければ病的骨折や咀嚼不全などの症状を引き起こし、場合によっては敗血症の原因となることもある。
 そんな中、抜歯そのものが顎骨壊死のリスク因子にはならないどころか、抜歯を避けることが逆に顎骨壊死の発症リスクを有意に増加させるという研究結果を発表した。骨吸収抑制薬が投与されているがん患者で歯周病や根尖病巣などの感染源になりうる歯を持つ場合、積極的に抜歯をした方が顎骨壊死の発症を予防できるとし、これまでポジションペーパーで推奨されてきた予防策を180度転換させるものとなった。

過去ログ