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舌の筋力がサルコペニアと関連していることが判明! 岡山大

岡山大学大学院医歯薬学総合研究科の稲田さくら 大学院生、岡山大学学術研究院医歯薬学域予防歯科学分野の江國大輔 教授らの研究グループは、自立高齢者において、舌の筋力が強いと栄養状態が良好であり、サルコペニアの者が少ないことを明らかにした。
 サルコペニアとは、加齢に伴う筋肉量の減少と筋力の低下を特徴とする症候群。

 この研究成果は、口腔衛生学会雑誌74巻1号(2024年1月発刊)に掲載された。
 本研究の結果から、舌の筋力を維持することで、サルコペニアを予防できる可能性が示唆された。これは介護予防にもつながり、健康長寿社会を目指す日本において、健康寿命を延伸する一助となる可能性がある。

ダウン症児の白血病 再発原因の変異発見/弘大など

弘前大学大学院医学研究科の伊藤悦朗特任教授(小児血液学)らでつくる研究チームが、ダウン症の子どもが発症しやすい血液のがん「骨髄性白血病」の発症と再発の原因となる遺伝子変異を発見した。2013年にも遺伝子変異を新たに確認していたが、今回はさらなる変異と再発原因につながる遺伝子を見つけた形。発症メカニズムの解明に向けた大きな一歩で、新たな治療法の開発に期待がかかる。

 研究成果は、血液学の分野で最も権威ある学会誌「Blood(ブラッド)」(米国血液学会)の電子版に21日付で掲載された。

 研究チームによると、ダウン症の新生児の一部は「前白血病」とされる一過性異常骨髄増殖症にかかり、さらに骨髄性白血病を発症する場合がある。骨髄性白血病は治りやすく、適切な治療を受けると8~9割が完治する。ただ、残りの1~2割の患者は治療が効かずに再発する。ある患者群だけが再発を繰り返す原因は不明だった。

 伊藤特任教授らによる13年の研究では、26の遺伝子の変異が、骨髄性白血病の発症に関与していることが分かっていた。ただ、当時は調査した検体数が少なく、発症メカニズムの解明にはさらなる調査が必要だった。

 

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