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珠洲市の歯科診療所、全5施設で「診療再開できず」 石川県歯

日本歯科医師会が15日に開いた会見で、石川県歯科医師会の飯利邦洋 会長(日歯理事)は、能登半島地震で被災した珠洲市の全5施設の歯科診療所が、現在も診療を再開できていないと説明した。現在は、市内の「道の駅」で、福井県歯の移動式検診車を利用した臨時歯科診療所を開設し、対応しているとした。

 5施設とも、再開のめどが立っていないという。▽歯科医が市外に避難している▽水道が使えない▽スタッフがそろわない―といった背景がある。

●光が見えるまで「長く待ちたい」
 震災前から石川県歯は、歯科医の高齢化を踏まえ、無歯科医地区を生じさせないように、県と協議。公的病院内への歯科設置や、公立歯科診療所の開設について、話し合っていた。

 飯利会長は「10年後を見据えて議論していたが、前倒しで懸念する状況になってしまった」と述べた。「避難している歯科医の心の傷が非常に大きいので、長く待ちたい。いつか光が見えてくる日が来ると思っている」と話した。

 被災地全体の状況としては、日歯のJDAT(日本災害歯科支援チーム)派遣などにより、「少しずつ明るい方向が見えてきた」とした。
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