記事一覧

無歯顎の男性 死亡リスク1.67倍

無歯顎の男性は、死亡リスクが1.67倍高くなる。東北大学大学院歯学研究科の小坂 健、中澤典子 大学院生、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の相田 潤 教授らの研究によるもので、10日にオンラインで行われた日本老年学的評価研究(JAGES)研究会のプレス発表会で報告があった。

 研究では、高齢者約5万2千人を6年間追跡し、現存歯数や咀嚼機能の低下、むせ、口渇など口腔の状態の死亡への影響を、ほかの修正可能なリスク因子とともに調べた。

 結果、特に男性では、無歯顎は修正可能なリスク因子の中で、最も高い死亡リスク(ハザード比1.67)を示した。さらに危険因子が集団に与える影響の大きさを示す「人口寄与割合(PAF)」は、歯の本数によるPAFが18.2%と最も大きな値となった。女性の無歯顎は、ハザード比1.37で、PAFは8.5%だった。
【歯科通信】


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

歯科治療を介したコロナ感染 初めて2件報告
───────────────────────
 歯科治療を介しての感染拡大が明らかな事例が、第8回調査(令和3年12月から令和4年3月)で2件の報告があった。日本歯科医師会の医療管理課が行う都道府県歯科医師会調査による歯科医療機関の感染状況をもとに、16日の日歯代議員会で報告された。

 第8回調査では歯科医師366件、歯科衛生士391件、スタッフ398件、スタッフ家族540件が感染。歯科医療機関での感染事例報告は46件で、歯科治療を介していないものが33件、不明12件となっている。歯科治療を介した2件の感染について、堀 会長は「いずれも患者から歯科医師、スタッフへの感染でクラスターには至っていないことを確認している」と説明した。
【歯科通信】

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)2022が決定
───────────────────────
 令和4年6月7日、「経済財政運営と改革の基本方針2022 新しい資本主義へ ~課題解決を成長のエンジンに変え、持続可能な経済を実現~」(骨太方針2022)が経済財政諮問会議での答申を経て、閣議決定された。

 2017年の骨太の方針に初めて[歯科]が掲載されて以降、毎年その掲載内容は厚みを増し、今年はこれまでの流れを引き継ぎながらも、「国民皆歯科健診の具体的な検討」や「市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進」などが新たに明記された。


[骨太の方針(歯科関係抜粋)]
 全身の健康と口腔の健康に関する科学的根拠の集積と国民への適切な情報提供、生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)の具体的な検討、オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防につながる歯科専門職による口腔健康管理の充実、歯科医療職間・医科歯科連携を始めとする関係職種間・関係機関間の連携、歯科衛生士・歯科技工士の人材確保、歯科技工を含む歯科領域におけるICTの活用を推進し、歯科保健医療提供体制の構築と強化に取り組む。また、市場価格に左右されない歯科用材料の導入を推進する。

骨太の方針(全体版)はこちらからご覧ください。
(内閣府URL)
https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2022/decision0607.html

【日歯連盟メールマガジン】

過去ログ