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腸閉塞の男性、医療事故で死亡…蕨市立病院 遺族に2567万円補償

蕨市は24日、腸閉塞(へいそく)で市立病院に入院した市内の無職男性(67)が死亡した医療事故で、男性の遺族に対し補償として2567万円を支払う内容の示談が成立したと発表した。議会の同意を得て支払われる。

 市によると、男性は2014年10月20日午前、おう吐を訴えて入院。深夜におう吐が激しくなり、翌21日午前0時20分に死亡が確認された。直接の死亡原因は吐しゃ物が気道に詰まったことによる窒息死だった。同病院の50代の医師は軽い腸閉塞の可能性があると判断し、翌日に精密検査を行う予定だったという。

 男性の姉ら遺族に対し病院側による説明が行われたが、遺族側は納得できないとして15年11月から病院側に補償を求め、交渉が行われてきた。当初の診断とその後の措置について、全体として不十分な点があったと病院側が認め、和解が成立した。

 同病院の伊藤浩一事務局長(54)は「この医療事故を重く受け止め、同じことが二度と起こらないよう務めたい」と話している。

歯と口の健康アラカルト 4人に1人酸蝕症

疫学調査によると罹患(りかん)率は26・1%、約4人に1人が酸蝕症といわれています。酸によって歯の表面がすり減り、なめらかになったり、歯の色の黄色味が強くなったり、歯のつやがなくなったり、奥歯がクレーター状に穴があいたり、歯の先端がかけたりするのが酸蝕症です。

 昔、メッキ工場やバッテリー工場などであった、酸性ガスの影響で歯の表面が溶けたようになる職業病も酸蝕症の一種です。

 現在考えられる原因には逆流性食道炎や過食症、アルコール依存症による自発的反復性嘔吐(おうと)による胃酸の影響がありますが、この場合、内科受診が必要となります。

 最も多い原因は酸性飲食物の過剰摂取によるものです。酸性飲食物とは炭酸飲料、スポーツドリンク、ヨーグルト、酢、柑橘系果物、梅酒などがあります。健康に良いと考え、日常的に摂取しているものが歯を弱める原因になることもあるので注意が必要です。

 予防法は酸性飲食物摂取後、まず数回お水でうがいをし、口の中の酸を洗い流して下さい。虫歯予防のためにはすぐ歯磨きをする方がいいのですが、酸性飲食物摂取後すぐは、酸によって歯の表面が軟らかくなっているため、唾液で口の中の酸性度が回復するのを待ってから(摂取後約30~60分)歯を磨くようにしてください。

 他にもかみしめ癖や磨きすぎなどが酸の影響と重なり、症状を著明にすることもあります。

 酸蝕症の進行は緩やかなことが多く欠損が大きくなって気付くことが多いので、心当たりのある方は歯科医院でご相談されることをお勧めします。

歯科口腔外科を再開 富士吉田市立病院

富士吉田市立病院は7日、休診していた歯科口腔外科の診療を再開する。当面の間、毎週水曜日を診療日とする。

 同科は、女性歯科医師が診療拒否やパワハラ行為をしたとして市が懲戒免職としたことから、歯科医師が不在となり、11月16日から休診していた。予約済みだった患者は大月市立中央病院や山梨赤十字病院(富士河口湖町)を紹介していた。

 富士吉田市立病院によると、山梨大医学部から週に1回、歯科医師の派遣を受けることが決まり、診療を再開する。同病院の歯科口腔外科は、歯科医院から紹介された患者を受け入れていて、富士吉田歯科医師会などを通じて各医院に診療再開を伝える。休診前に予約済みだった患者については、病院から直接連絡をする。

 病院担当者は「多くの人々に迷惑を掛けた。今後、診療日数を増やす努力をして、信頼を回復したい」と話している。

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