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歯科に鍼灸整骨院併設 前橋市、体のゆがみ取り治療で連携

前橋市の歯科が、歯科医院の建て替えに伴い鍼灸整骨院を併設した医療施設を開院した。原因不明の片頭痛や耳鳴り、顎(がく)関節症の治療に力を入れ、歯科診療と同時に体のゆがみを取ることで症状の改善を図る。

 新施設は鉄骨2階建。体のバランスが崩れるとかみ合わせが悪くなり、頭痛や耳鳴り、顎関節症につながるとも言われており、両院で連携して治療に当たる。具体的には、歯科でマウスピースを作る際、整骨院で頭蓋骨のゆがみを改善してからマウスピースを調整する。

 整骨院ではストレッチやリハビリを通して治療後も再発しない体づくりを支援する。

 理事長は歯科医として顎関節症に苦しむ患者に接してきた。10年ほど前に整骨院で膝の治療を受け、自らの顎関節症が治った経験から、鍼灸師の資格を取得した。「歯科と整骨院が合わさって初めて治療の可能性が開ける」と話している。

歯科医療で国際会議 健康寿命延長に貢献

健康的に日常生活が送れる期間を示す「健康寿命」を延ばすために歯科医療がどう貢献すべきかを話し合う「世界会議2015」が13日、東京都内で開会した。日本歯科医師会や日本歯科医学会などの主催で、会期は3日間。国内外から約1200人の参加を見込んでいる。

 会議では口内の健康に関するデータやアジア、アフリカの現状、世界保健機関(WHO)の政策が紹介され、医科と歯科の連携や政策の在り方などを議論。最終日には国内外に向けた政策提言をする。

 13日の開会式で日本歯科医師会の大久保満男(おおくぼ・みつお)会長は「現在の高齢者のことはもちろん、今生まれた子供の70年後という長期にわたっても歯科医療や口腔(こうくう)保健を考えたい」と話した。

 最近の研究で、歯周病が糖尿病を悪化させるなど、口の状態が全身の健康に関係することが分かってきている。口内のケアを通じて生活の質を高め、高齢化の進展に伴う医療、介護の需要増を抑えられるか、注目が集まっているという。

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