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介護・看病疲れで自殺、過去最多

警察庁は5月13日、「2009年中における自殺の概要」を発表した。それによると、同年中の自殺者の総数は前年比1.8%増の3万2845人。このうち、「介護・看病疲れ」が原因の自殺者は同4.4%増の285人で、過去最多を記録した。

 自殺原因の概要を見ると、「健康問題」が48.3%で最も多く、以下は「経済・生活問題」25.5%、「家庭問題」12.5%、「勤務問題」7.7%、「男女問題」3.4%の順。「家庭問題」のうち、「介護・看病疲れ」による自殺者は6.9%だった。

 「介護・看病疲れ」の自殺者のうち69.9%が無職者で、全自殺者に占める無職者の割合に比べ12.9ポイント高い。内訳は、年金や雇用保険の受給者が44.2%、主婦が16.1%、失業者が5.0%、その他の無職者が34.7%だった。

 男女別に見ると、男性は61.8%で、全自殺者と比べて9.7ポイント低い。年齢別では、60歳代が31.9%で最も多く、以下は50歳代19.6%、70歳代18.9%、40歳代15.4%、80歳代9.8%、30歳代3.9%となっている。

■医療・保健従事者も最多

 医療・保健従事者の自殺者も過去最多で、前年比6.0%増の338人だった。このうち男性は52.7%。原因は「健康問題」が44.9%、「勤務問題」が19.7%、「家庭問題」が14.9%、「経済・生活問題」が9.6%、「男女問題」が8.0%となっている。
( 2010年05月13日 16:03 キャリアブレイン )

歯周病、脳梗塞リスク 菌、体内めぐり動脈硬化か

脳梗塞の患者は、歯周病菌に感染している割合の高いことが、広島大学の細見直永助教(脳神経内科)らの研究でわかった。歯周病菌が血液を通じて全身をめぐり、脳梗塞の原因となる動脈硬化を引き起こしている可能性があるという。研究成果は15日、盛岡市で開かれる日本脳卒中学会で発表される。
 細見さんらはさらに、脳梗塞の原因となる動脈硬化や脂質異常と歯周病菌とのかかわりを調べた。頸動脈の直径が75%以上詰まっている74人とそれ未満の169人を比べたところ、詰まっている人は歯周病菌の量が1.4倍高かった。血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールの値が高い脂質異常症の人はそうでない人より1.5倍高かった。
 歯周病菌が歯茎から血液を通じて全身をめぐり動脈硬化を起こし、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす原因の一つになっているとされる。血管が脂の塊で詰まっている部分に歯周病菌が多く見つかったとする海外の報告もある。
              朝日新聞(大阪)2010.4.7

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