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伝えていきたい暮しの知恵

なんとなく風が冷たくなって、急に寒くなってきたと思ったら、もうすぐ立冬。今年は11月7日です。自動販売機の模様替えが始まるのも今の時期。最高気温が20度未満、最低気温は13度前後になるころに、「コールド」から「ホット」への切り替え作業を始めるそうです。

  11月は一年でもっとも気温の下がり方が大きい月。札幌ではすっかり雪景色になったそうですね。東京や鹿児島では、月初めの最低気温は12度から14度くらいですが、月末には7度から8度くらいまで下がります。
 皆様、ご体調にはくれぐれもお気を付けてください。

  収穫した食物を太陽の下で、乾燥した空気にあてる「天日干し」も、本格的なシーズンを迎えます。空気が乾燥しているので、初心者が挑戦するにはこの時期が最高です。

  代表的な天日干し食品は、干し芋、干し柿、干し椎茸、サカナの開きなどでしょうか。傷みやすい生魚も、二枚に開いて干物にすれば、日持ちがよくなり、アミノ酸が増えて旨みを増します。

  「魚を開くなんてとんでもない!」というブキッチョさんは、最初から、魚屋さんに「二枚おろし」とお願いすればOKです。干し芋は、さつま芋をふかしてから、天日干し。天日干しすることで甘味が増し、寒風にあてると、さらに糖度を増します。干し芋についている白い粉は糖分ですから、ご心配なく。

  料理家の辰巳浜子さんは、辰巳芳子さんのお母様ですが、裕福な家だったにもかかわらず、なるべく季節のもの・地場のものを食べること、旬を大事にすること、安価な食材を工夫して美味しくいただくことを、娘の芳子さんに繰り返し教えられたそう。その厳しい躾は、ガスや水の使い方にも及びます。

  現在、10億人以上が栄養失調状態にあり、6人に1人が必要な栄養をとれないそうです。しかし、世界で生産される穀物は 23 億トン。実はこれだけで、世界人口68億人が必要な量の倍近くあるのです。

 その貴重な農産物を大量に輸入して大量に廃棄している国は、残念なことに私たちの国、日本です。日本食糧農業機関の資料では、わずか1億人の日本人が輸入した量の約 40%の1年に2,300 万トンの食品は、家庭や食品流通の中で捨てられているとか。

 この頃は一年中、生鮮食品が出まわっていますが、食品の保存技術や資源を節約する技術は、ほんとうは私たちが途絶えさせてはいけない暮しの知恵。私も知らないことが多いので、心して暮らしてきたいと思います。

摂食・嚥下リハビリテーションについて

 平成13年から、小児を主体とした摂食・嚥下リハビリテーション診療を行っている。これは、食べること、飲み込むことに障がいがある方を対象に、飲み込む運動をスムースにするための訓練や食べ物の形態、食事の介助法についての指導です。
 道北口腔保険センターでの摂食・嚥下リハビリテーションの詳細は、同センターのホームページでご確認ください。
             メディア旭川 2009.11

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