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高齢者の運動・脳活動を自己管理できるスマートフォンアプリ

外出自粛で高齢者の認知症・要介護リスクが高まっているとして
国立長寿医療研究センターが開発したアプリです。
散歩コースの自動作成、お出かけポイントの付与、活動量の見える化、
体操動画の配信などで、外出・運動を促すコンテンツと
認知症予防のゲーム、動画などのコンテンツの提供が受けられます。
社会とのつながりを維持できるように、
飲食宅配代行サービス「ウーバーイーツ」
ネット通販「アマゾン」などとの連携もあるそうです。
無料配信で、まずはアンドロイド版のリリースとなります。
6月12日配信予定となっていたのですが、まだのようです。
日にちを開けて「オンライン通いの場」というタイトルで
アプリストア検索をしてみてください。

甘過ぎる飲み物が腎臓を害する可能性

甘味飲料の中には腎臓を障害するリスクを持つものがあることが報告された。果糖(フルクトース)コーンシロップで甘く加工したソフトドリンクを摂取すると、腎臓内部の血管抵抗が有意に上昇するという。米ニューヨーク州立大学バッファロー校のChristopher Chapman氏らの研究の結果であり、「American Journal of Physiology. Renal Physiology」4月6日オンライン版に掲載された。

 高果糖コーンシロップ(high-fructose corn syrup;HFCS)は、「果糖ブドウ糖液糖」などと表示される食品添加物で、ソフトドリンクを甘く加工する際などに用いられている。Chapman氏らは、このHFCSが添加されたソフトドリンクの腎臓に及ぼす影響を調べるため、二つの研究を行った。

 まず一つ目の研究は、13人の健康な成人(平均年齢22±2歳、10人が男性)に、500mLのHFCS添加ソフトドリンク、または同量の水を摂取してもらい、超音波ドプラ法で腎臓の血管の血流や血管抵抗の変化を検討した。

 その結果、HFCS添加ソフトドリンクを摂取した30分後には腎臓の平均動脈圧が有意に上昇し(3±5mmHg、P=0.03)、分節動脈の血管抵抗の有意な上昇も認められた(0.5±0.6mmHg/cm/秒、P=0.01)。一方、水を摂取した場合には、摂取前後で腎臓の平均動脈圧に有意な変化は認められなかった。

 交感神経を刺激する寒冷昇圧試験でも、水摂取時に比較してHFCS添加ソフトドリンク摂取時は、分節動脈の血管抵抗がより高まることが明らかになった。これらの結果から、HFCSは腎臓の血管を収縮させる作用を持つ可能性が考えられた。

 続いて行った二つ目の研究は、12人の健康な成人(平均年齢24±4歳、10人が男性。3人は最初の研究と重複)を対象とした。HFCS添加ソフトドリンクと、HFCS以外(人工甘味料またはスクロース)を添加して甘くしたソフトドリンク、および水をそれぞれ摂取してもらい、腎臓の血流や血管抵抗の変化を検討した。

 その結果、HFCS添加ソフトドリンク摂取後の腎動脈の血流速度は、スクロース添加飲料や水の摂取後に比較して有意に低下し、腎動脈の血管抵抗は、水摂取後に比較して有意に上昇した。また、HFCS添加ソフトドリンク摂取後の分節動脈の血流速度は、人工甘味料添加飲料の摂取後に比較して有意に低下し、分節動脈の血管抵抗は、人工甘味料添加飲料や水の摂取後と比較して有意に上昇した。

 以上一連の結果を著者らは、「HFCSで甘く味付けした飲み物を飲むと、安静時および交感神経が活性化した状態において、腎臓の血管が収縮して抵抗が上昇することを示している」とまとめている。

 米国腎臓財団によると、同国の慢性腎臓病の患者数は約3700万人に上り、死因として乳がんや前立腺がんよりも多いとされていて、公衆衛生的アプローチが重要と考えられている。

新型コロナ 収束と経済「モデル地区」、ススキノ指定へ 政府 /北海道

政府が繁華街での新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済支援を両立させる「モデル地区」として北海道最大の歓楽街ススキノ(札幌市)を指定する方向で6日、具体的検討に入った。地区指定に向け関係者会合が市内で同日行われ、取り組みについて協議した。政府は指定後の効果を検証し他地域の対策に生かしたい考えだ。

 会合には経済産業省や厚生労働省など国の担当者のほか、札幌市職員や「すすきの観光協会」会長らが出席。同協会が専門家の助言に基づき感染予防手順をまとめた冊子を作成し、来月にも各店舗に配布することが報告された。一方、国や自治体は、固定資産税などの税負担軽減や小規模事業者向けの給付金創設、感染収束時の観光客呼び戻しなどで支援を検討するとした。

 札幌市によると、ススキノの飲食店やホテルなどの事業所は約2900店舗、約2万2000人が働く。コロナウイルスの影響が6月まで続けば市内の宿泊者が約350万人減少、観光消費が約1164億円減少すると試算される。臨時休業店が相次ぎ、営業や雇用の継続が危ぶまれている。

涙の成分

涙は目の表面を覆い潤いを保ち、細胞に酸素や栄養を運びます。
そして外界からの刺激から目を守っています。
目に異物が入ったときは、涙によって洗い流します。
涙には「リゾチーム」という殺菌作用のある成分が含まれるため、
感染症予防にも役立ちます。

リゾチームを発見したのは、ペニシリンを発見し、
ノーベル医学・生物学賞を受賞したことで有名な
アレキサンダー・フレミングです。
リゾチームは唾液や毛髪・皮膚などにも存在します。
そして、リゾチームを最も多く含むのは卵白です。
卵白に含まれるリゾチームはなんと!涙の200倍ほどです。

外界からの感染に対しての防御作用として、細菌やウイルスが
侵入しやすい部分では、リゾチームを多く含む涙や唾液が
守りを固めてくれています。

新型コロナウイルスの感染方法は飛沫感染といわれています。
例えば、感染者がくしゃみや咳をしたときに唾(分泌物)が飛び散り、
それを吸いこんだときに感染する確率が高まります。
また、感染者が何かに触ったものを非感染者が触り、
その手で目を擦ると、感染する可能性がないとはいえません。

細菌やウイルスが侵入しやすい場所で、
涙や唾液に含まれるリゾチームが威力を発揮するとはいえ、
ハンドソープを使って指の間や手首までしっかりと洗う手洗い、
アルコールによる手指消毒、ブクブクうがい、
マスク・メガネの装着が大切です。

基本的にマスクの着用は、予防よりも
「感染させないために感染者が装着する」のが望ましいとされています。
唾(分泌物)の飛び散り防止のため、布マスクやタオル等で口を覆うことも
感染症拡大防止に効果があるからです。

▼新型コロナウイルス感染症に備えて 
 ~一人ひとりができる対策を知っておこう~(首相官邸)
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/j0fe60q04xx9sik3kosUY

納豆1日1パック、死亡率10%減 9万人を追跡調査

 納豆やみそなどの発酵性大豆食品をよく食べる人は、そうでない人と比べて10%死亡率が下がるという調査結果を、国立がん研究センターの研究チームがまとめた。

 チームは、国内の成人男女約9万人を1995年以降、平均15年間追跡調査した。食事内容を聞き、大豆食品や発酵性大豆食品を食べた量により五つのグループに分類。ほかの食品による影響や、降圧薬を使用しているかなどの影響を取り除いて分析した。

 発酵性大豆食品を最も多くとるグループ(1日におよそ50グラム)は、最も少ないグループと比べて男女ともに約10%死亡率が低かった。50グラムとは納豆1パック程度。食品別に見ると、女性では納豆やみそを多くとると、死亡リスクが下がる傾向が顕著だった。

朝日新聞デジタルselect

生活習慣病予防月間

毎年2月は全国生活習慣病予防月間です。
テーマとなっている「一無二少三多で生活習慣病予防」の意味は以下のとおり。
 一無(いちむ):無煙・禁煙の勧め
 二少(にしょう):少食・少酒の勧め
 三多(さんた):多動・多休・多接の勧め
「お役立ちツール」をリスクチェックや啓発に活かしてみてください。
▼生活習慣病予防お役立ちツール(日本生活習慣病予防協会)
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/j0sfndp03x04wdh38gfwW

初マラソン参加で「血管年齢」が若返る? 半年のトレーニングで4歳の若返り効果

「マラソンに初挑戦する」を新年の抱負にしてみてはどうだろう。英ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の心血管科学研究所およびバーツ心臓センターの顧問であるCharlotte Manisty氏らによる新たな研究で、トレーニングを行って初マラソンを完走した人では、血圧と加齢に伴う大動脈の硬化の程度が改善したことが示された。これは、「血管年齢」が4歳若返ったことに相当するという。研究結果の詳細は「Journal of the American College of Cardiology」1月7日号に掲載された。

 この研究では、2016年と2017年のロンドンマラソンで初めてマラソンを完走した健康なランナー138人(男性49%)を追跡。ランナーは平均年齢が37歳(21~69歳)で、マラソンの6カ月前から、週に3回程度、1週間当たり6~13マイル(約10~21km)走るトレーニングを行った。研究チームはトレーニングの開始前とマラソン完走の2週間後に、ランナーの血圧と大動脈の硬化度を調べた。

 その結果、トレーニングを6カ月間続けたランナーでは、薬物療法に匹敵する血圧降下が認められ、心臓が収縮したときの収縮期血圧(上の血圧)が平均4mmHg、心臓が拡張したときの拡張期血圧(下の血圧)が平均3mmHg低下した。大動脈の硬化度にも改善が認められ、肺動脈分岐部の下行大動脈の伸展性(加圧時に膨張する血管の能力)は9%増加していた。Manisty氏らによると、この結果は、血管年齢が4歳ほど若返ったことに相当するという。さらに、こうした血管の健康効果は高齢者でより大きく、最も大きかったのはマラソンのタイムが遅い男性であったという。

 Manisty氏は、マラソンの完走という目標を設定することで運動を継続しやすくなり、健康な食生活や睡眠の質の向上といった生活習慣の改善にもつながると指摘した上で、「マラソンに限らず、どんなレベルの運動でも、目標をもって継続的に行うことが健康に有益だ」と話す。

 米ウィリアム・ボーモント病院のBarry Franklin氏によると、定期的な運動により心筋梗塞リスクは最大50%低減し得ることが、さまざまな研究で明らかにされている。それにもかかわらず、米国人の間では運動不足がますます蔓延しており、「テクノロジーの進歩により、われわれは慢性疾患リスクの増大という大きな代償を支払っている」と同氏は嘆く。

 米ハーバード大学医学大学院は、トレーニングを行う際の注意点として以下のことを挙げている。

運動レベルは、最初は緩やかなものとし、徐々にレベルを上げていくこと。
関節、骨、筋肉に痛みがないか注意すること。使い過ぎが痛みの原因である可能性もあるので、医師に診てもらうこと。
体調が悪いときや疲れがひどいときは休みを取ること。
天候に応じて適切な服装を選び、水分を十分に取ること。

慢性疾患がない平均余命が10年伸びる5つの生活習慣因子

米国で看護師健康調査(Nurses' Health Study)に参加した女性看護師7万3196人および医療従事者追跡調査(Health Professionals Follow-up Study)に参加した男性医療従事者3万8366人を対象に、健康的な生活習慣と重大な慢性疾患(がん、心血管疾患、2型糖尿病)のない平均余命の関連を前向きコホート試験で検討。喫煙歴なし、BMI 18.5-24.9、中強度ないし強度の運動30分/日以上、食事の質の指数高スコア、適量の飲酒の5項目を低リスク生活習慣因子とした。

 50歳時の重大な慢性疾患のない平均余命は低リスク生活習慣因子を遵守していない女性23.7年、4項目以上遵守している女性34.4年、男性ではそれぞれ23.5年と31.1年だった。男性重度喫煙者(15本/日以上)、男性および女性の肥満者(BMI 30以上)では、50歳時の平均余命に占める重大な慢性疾患のない余命の割合が最も低かった(75%以下)。

【原文を読む】
Li Y, et al. Healthy lifestyle and life expectancy free of cancer, cardiovascular disease, and type 2 diabetes: prospective cohort study. BMJ. 2020 Jan 8. [Epub ahead of print]

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