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脱金パラへの転換が必要  金属価格高騰に危機感  定例記者会見

日歯は1月22日、定例記者会見を歯科医師会館で開いた。
挨拶で高橋英登会長は、金銀パラジウム合金の価格が急騰している現状に触れ、3月の随時改定では引き上げの価格案が提示されたがそれでも全く追いつかず、補綴をすればするほど赤字となる状態について危機感を示した。また、投機の対象となる金属を公定価格の中に置くことには以前から疑問の声も挙がっており、歯科技工士の不足による委託技工料の上昇も含め、材料価格のウエイトの高い歯科は大変厳しい状況に立たされていると強調。解決策の1つとしてハイブリッドセラミックの普及など、補綴のノンメタル化を挙げた。
次期診療報酬改定については、医科に比べて配分される医療費の割合が低いことに触れ、病院も厳しい状況であることに理解を示しながらも、個人立の歯科診療所は基礎体力が低く、経営状況の悪化を免れないことから、必要な部分については強く主張しながら臨んでいると述べた。

3月から9品目引き上げ  歯科用貴金属価格随時改定  中医協総会

中医協総会が1月16日に都内で開催され、令和8年3月からの歯科用貴金属材料の価格改定について、9品目で引き上げすることが報告された。
今回の告示価格案(1グラム当たり)では、歯科鋳造用14カラット金合金インレー用(JIS適合品)が1万5,991円、歯科鋳造用14カラット金合金鉤用(JIS適合品)は1万4,682円、歯科用14カラット金合金鉤用線(金58.33%以上)は1万4,777円、歯科用14カラット合金用金ろう(JIS適合品)は1万4,766円で前回より、それぞれ2,704円の引き上げとなった。
歯科鋳造用金銀パラジウム合金(金12%以上JIS適合品)は4,779円で977円増、歯科用金銀パラジウム合金ろう(金15%以上JIS適合品)は6,446円で1,011円増となっている。
歯科鋳造用銀合金第1種(銀60%以上インジウム5%未満JIS適合品)は262円、歯科鋳造用銀合金第2種(銀60%以上インジウム5%以上JIS適合品)は287円でそれぞれ55円増、歯科用銀ろう(JIS適合品)は32円増の293円となっている。

ブリッジの脱金属を検討

 高橋英登 日歯会会長は、金銀パラジウム合金の使用による赤字をあらためて強調し、(メタルフリーの)ブリッジを改定や期中改定などで盛り込むことも検討していると明かした。12月18日の定例記者会見で述べたもの。

 高橋会長は、同日に急遽開かれた社会保障を守る会緊急集会に参加してきたとし、医療関係団体すべてに緊急招集がかかり、800人が参加したと報告した。
 病院の経営難が多くクローズアップされるなかで、歯科診療所の経営も厳しいと改めて強調。特に金銀パラジウム合金の使用は確実な赤字になるとし、「12月の随時改定の数値も、10月の価格急騰が反映できていないので、厳しい状況は変わらない。緊急改定を求めなくてはいけないのでは、という意見もある」と話した。
 さらに、「できるだけ金パラを使わなくていい方向を目指さなければならない。単冠はCAD/CAM冠で対応できるようになった。しかし、金属を多く使うブリッジは非常に厳しい状況」とし、「これからブリッジをどうするか。改定作業中もしくは期中改定も視野に検討している」と明かした。
【歯科通信】

令和8年度診療報酬 「短冊」が公表

令和8年度診療報酬改定で入院患者に対する歯科診療を推進するため、歯科を有さずに依頼する病院側と依頼された歯科医療機関側の双方に加算が新設される。23日の中医協総会で示された個別改定項目(短冊)によるもの。

 点数は示されていないが初・再診料の引き上げや歯科固有技術の評価見直しのほか、初・再診時に1日につき算定できる「歯科外来物価対応料」、補綴物製作を委託した際に算定する「歯科技工所ベースアップ支援料(1装置につき)」や、歯科医療が提供されていない地域での歯科巡回診療を評価する「地域歯科医療加算」などが新設される。
【歯科通信】

歯科衛生士は4,396人増加。歯科技工士は1,209人減少。

厚生労働省が公表した「衛生行政報告例の概況」によると、令和6年末時点での就業歯科衛生士数は14万9,579人で、前回調査の令和4年末時点よりも4,396人増加。
 就業場所別では、診療所が最も多い13万5,499人、診療所以外は1万4,080人となった。

口腔セネストパチーの対処行動が脳活動を変化させるメカニズムを解明。

福岡歯科大学総合歯科学講座高齢者歯科学分野の梅崎陽二朗准教授らの研究チームが、口腔セネストパチーの患者において、「対処行動」を行った際の脳血流変化を解析。
 その結果、「対処行動」で自覚症状が緩和している時には、もともと確認されていた右側優位の脳血流の左右差がむしろ拡大するという、従来報告されてきた治療によって左右差が解消する傾向とは逆の脳活動の変化が確認された。

診療所開業や承継で税軽減 医師不足地域で、政府

政府は、医療機関の減少が進む地域を対象に、診療所の開業や承継時にかかる不動産取得税と登録免許税を、2026年度から2年間軽減する特例措置を設ける。診療所の経営が厳しい過疎地での、医療提供体制確保につなげる狙いだ。

 特例の対象となるのは「重点医師偏在対策支援区域」。人口より医療機関の減少スピードの方が速い地域を都道府県が設定し、診療所の開業や承継を支援する。

 不動産取得税は、土地や建物の購入時、本来は不動産評価額の4%(土地は3%)が課税されるが、特例では評価額を2分の1として計算する。

 登録免許税では、新築の建物などを最初に登記する際にかかる税率を、評価額の0・4%から0・2%に、所有権を移転する際にかかる税率を同2%から1%にそれぞれ軽減する。

 医師偏在対策を巡っては25年12月、改正医療法が成立。厚生労働省は、外来医療の医師が多い地域での新規開業抑制や、医療機関の維持が困難な区域で働く医師の手当増額を進める。

2026 年度診療報酬改定を諮問

上野賢一郎厚生労働相は 14 日、2026 年度診療報酬改定を中央社会保険医療協議会に諮問
した。
改定の基本方針では物価や賃金の上昇、医療現場の人手不足への対応が重点課題とされ、中
医協で対応策を議論する。
中医協は 26 年度の診療報酬改定案を 2 月中旬ごろには答申する見通しで、この日の総会で
議論の整理を取りまとめた。厚労省は、それへの意見募集を 14 日から 20 日まで行う。
21 日には中医協の公聴会が開かれ、その後は個別改定項目(短冊)の議論が始まる。調整は
大詰めの段階に入っている。
議論の整理は、社会保障審議会の医療保険部会などがまとめた改定の基本方針に沿って 26
年度に対応する項目を立てた。今後の議論によって変更される可能性がある。
物価高騰への対応では、医療機関の 24 年度以降の負担増を踏まえて初・再診料や入院料を
引き上げ、26-27 年度のコスト増に対応する評価を作ることを明記した。
医療従事者の賃上げの実効性を確保する評価と共に引き続き議論する。

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