猪苗代町の佐藤方則(まさのり)さん(80)は経営していた歯科医院を美術館に改装し、8月にオープンさせる。所蔵していた多数の美術品を公開することで「町の活性化につなげたい」と準備を進めている。
佐藤さんは父・熊耆(ゆうき)さんが古美術を好んだ影響で、幼い頃から美術品に親しんできた。自らも絵画や彫刻、陶芸などを買い求めてコレクションを充実させていき「いつか美術館をつくりたい」と夢を抱くようになった。3年ほど前に歯科医院を廃業したのに伴い、医院を美術館にリフォームすることを決意した。
美術館の名前は「猪苗代アートコレクション」。館内には日本画家の室井東志生(下郷町出身)や、須田☆中(きょうちゅう)(須賀川市出身)、彫刻家細井良雄(南会津町出身)ら本県ゆかりの作家の作品も多く並ぶ。ほかにも古備前の花器やびょうぶなどバラエティーに富んだ作品を楽しむことができる。佐藤さんは「リゾート地の猪苗代で美術に触れて、心もリラックスしてもらえれば」と望んでいる。
猪苗代アートコレクションの住所は猪苗代町字新町4917の1。開館日は水、土、日曜日の午前10時~午後5時。入館料は500円。問い合わせは同施設(電話0242・62・3055)へ。