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命を守るオーラルケア~<もしも>の備えの最前線~

世界口腔保健学術大会記念「第30回口腔保健シンポジウム」(主催:日本歯科医師会、協賛:サンスター株式会社)が7月12日、「命を守るオーラルケア~<もしも>の備えの最前線~」をテーマに、オンライン配信で開催され、約1,600名が参加した。
主催者挨拶で、日歯の高橋英登会長は、我が国には世界に誇る国民皆保険制度と高度な医療水準があること等が奏功して超高齢社会を迎えているとした。その上で、日歯には口腔の健康を通じて、健康寿命の延伸に貢献することで、国民が健康で長生きし、人生の最期の日まで「自分の口でおいしく食べることができるようにする」使命があると話した。
また、政府の骨太の方針2025でも「生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)に向けた具体的な取組の推進」など明記されていることに触れ、健康で長く社会で活躍できる高齢者を増やしていくためには、口腔の疾病予防、重症化防止が大きな鍵になると述べた。

DXの波

DX化とは本来、デジタル技術を社会に浸透させて人々の生活をより良いものへと変革することと定義される。
現在、歯科界においても様々な点で大きなDX化の波が押し寄せてきている。ただ、それに順応できない会員の廃業が進んでいると言われていることも事実ではないだろうか。確かに今後の社会においてDX化はあらゆる面で推進が必要とされるが、失われるものも大きく、その対応も考える必要があるのではないかと考える。
過日、日本歯科医師会が協力を行っている社会貢献活動のひとつ、TOOTH FAIRYプロジェクトでカンボジアの子供たちへの支援のためにカンボジアを訪問した。渡航に際し、ビザの申請・取得に加え、カンボジアの出入国の書類の申請などはもちろん、あらゆる点でDX化が進められていることは驚きであった。さらに国内においては現地通貨のリエルばかりか、使用が可能と言われている米ドルなどの現金での取引がほぼなく、屋台のような店でペットボトルの水を1本購入するにもカード決済となっていた。さらにはプノンペンなどの主要都市での50ccバイクに座席を取り付けただけのトゥクトゥクと呼ばれる交通手段においても、配車から支払いまでをクレジットカードを利用して取引が行われる次第である。一旦、雨が降れば膝の高さまで水が浸かるような、または日常的に停電が発生するような、インフラ整備が追い付いていない都市環境の中でも、ハイスピードで行われているDX化は圧巻である。「DXが社会や組織・ビジネスの仕組みそのものを変革すること」との言葉通りに、社会全体の組織が変わろうとしているような勢いを感じる。
世界は目が回るほどのスピードでDXが推進されているが、真のDX化とはあらゆる意味で誰も取り残すことのない取り組みが必要で、特に医療においては提供する側だけでなく受ける側への影響がないような取り組みが重要である。
歯科医療界においては「やさしい」(優しい・易しい)DX推進を望むのは私だけであろうか。

歯科偽装 海外こぼれ話

チェコ警察は、無免許で歯の治療を行ったとして22歳の男とその両親を拘束した。自宅に医院を開き、2年で約400万チェココルナ(約2800万円)を稼いだ。欧米メディアが報じた。

 男はインターネットで治療方法を検索。父親(44)が義歯を作るなどし、母親(50)は看護師を務めたという。患者が処置後に合併症を起こし、相談を受けた正規の歯科医が通報した。

「嚥下障害」原因は多様 進歩した検査受けて 食事の工夫やリハビリも

のみ込みが悪くなってむせたり、誤嚥(ごえん)をしたりする嚥下(えんげ)障害。高齢になれば仕方がないと放置しがちだが、誤嚥性肺炎や低栄養、虚弱(フレイル)など全身に深刻な悪影響を及ぼす恐れがある。ただ、嚥下障害は病名ではなく、多様な症状の総称だ。検査法が進歩し、患者ごとに原因をはっきりさせて適切な食事や訓練、治療法を選ぶことが最も大切になる。専門家は、心当たりがあればためらわず受診し、検査を受けるよう勧めている。

失効した紙の保険証も「3割負担」に 来年3月末までの時限的措置

厚生労働省は6月27日に事務連絡「健康保険証の有効期限切れに伴う暫定的な取扱いに関する疑義解釈資料の送付について」を発出。8月1日以降、順次失効する国民健康保険の健康保険証の取り扱いについて、有効期限が切れた健康保険証(いわゆる紙の保険証)、もしくは健康保険証の切り替えに伴って通知された「資格情報のお知らせ」のみを持参した場合、「10 割の負担を求めるのではなく」、従来どおり「3 割等の一定の負担割合を求めてレセプト請求を行う」運用を認めた。 ただし、これは移行期における暫定的な取り扱いであるとし、来年3月31日までの対応だとしている。

電子カルテの標準仕様を今年度中に策定 来年度中に標準型電子カルテも完成へ

厚生労働省は7月1日の「『医療DX令和ビジョン 2030』厚生労働省推進チーム」で、医科診療所向け電子カルテの標準仕様を今年度中に策定する方針を明らかにした。 小規模な医療機関でも過度な負担なく導入できるようデジタル庁で開発中の標準型電子カルテの要件を参考とする。 なお、標準型電子カルテは来年度(2026年度)中の完成を目指す としている。

国民のための歯科医療提供体制

令和3年2月に厚生労働省に設置された「歯科医療提供体制等に関する検討会」では、各自治体において歯科医療提供体制の構築に係る施策を評価、分析、実行できる観点等の議論を重ね、昨年、中間整理が行われた。
今般これを踏まえて、歯科医師の必要数、適正な配置等について、より具体的に議論すべく、「歯科医師の適切な配置等に関するワーキンググループ」が設置され、今年7月1日に第1回会議が開催された。メンバーは小坂健先生を座長とした大学関係者等で構成されている。
日歯では、昨年、「歯科医師の需給・偏在に関するタスクチーム」を立ち上げ、人口構造、疾病構造の変化、在宅歯科医療の需要の増加などから、地方における歯科医師不足(歯科医師偏在)、国家試験のあり方、歯科・口腔外科標榜病院の状況等について議論するとともに、郡市区歯科医師会を対象とした「地域の歯科医療提供体制および今後の働き方に関する調査」を実施し、▽無・準無歯科医地区以外でも歯科医師が不足している地区が既に存在していること▽将来の継承については後継者はいるが継承は不明、継承の予定が無いこと―を併せると約9割であること等を確認している。
WGではこの調査を踏まえて、偏在対策として地域の実情に関し、精緻なデータに基づいた検討、もしくはモデル地区を設定してのヒアリングの他、地域枠、国家試験、継承問題、巡回診療など複数の視点から検討する必要がある旨発言した。誰一人取り残さない歯科医療提供体制の構築がなされるよう努めたい。

歯科診療所6万5,824施設、前月比109施設減

医療施設動態調査の令和7年4月末概数が6月30日、厚労省より発表され、歯科診療所は前月から109施設減の6万5,824施設、病床数は前月から増減せず60床だった。
また、歯科診療所の主な開設者別施設数は、個人が170施設減の4万7,906施設で、医療法人が59施設増の1万7,240施設であった。

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