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消毒薬の特徴は?

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 ポビドンヨードは「乾くまで」と習った人も多いかもしれませんが正確には、殺菌効果が出るまで2分程度かかることを理解します。手で仰いで早く乾かすなどは意味がなく、2分以内に穿刺や処置を行ってしまうと適切な消毒ができていないことになります。

 アルコール含有製剤を手指消毒に使用したとき、手に小さな傷があるとすごく痛い思いをしたことはありませんか。アルコールには刺激性があるため健常皮膚への使用が主で、特に患者の創部に使用してはいけません。後述のここがピットフォールで述べますが、引火性に注意することも重要です。

 クロルヘキシジンは濃度が重要で、例えば創傷部位の消毒には0.05%が使用されますが、誤って0.5%を創傷に使用するとショックが起きることがあります。0.5%以上の濃度のものは健常皮膚への使用になります。また、中心静脈カテーテルを挿入する際は、0.5%より濃い濃度を使用することを「CDCガイドライン」では強く推奨しています1)。中心静脈カテーテル挿入時の消毒薬で、2%クロルヘキシジンアルコール製剤とエタノール含有ポビドンヨードを比較し前者はカテーテル関連感染(CRBSI)発生率が少ないという研究2)もありますが、消毒薬濃度や含有アルコールが本邦のものと異なる点に注意が必要です。CRBSI発生率に有意差はありませんでしたが、1%および0.5%クロルヘキシジンアルコール製剤がポビドンヨードよりも有意にカテーテルコロナイゼーション(菌汚染)が少ないという本邦の文献もあります3)。近年、本邦でも1%クロルヘキシジン製剤が販売されました。クロルヘキシジンは濃度に注意して使用してください。

 オラネキシジンは2015年に発売された新規の消毒薬で抗菌力も強く期待されていますが、現在は手術時のみの使用となります。

米国では過去20年間で代謝的に健康な肥満が増加

米国では過去20年間で、代謝的に健康な肥満(metabolically healthy obesity;MHO)の有病率が有意に上昇していることが明らかになった。代謝関連指標別に見た場合には、肥満者の高TG血症や低HDL-C血症が有意に減少しているのに対して、空腹時血糖高値者の割合は有意な上昇傾向が認められるという。

 MHOの有病率に関してはこれまでに複数の研究が報告されてきているが、結果に一貫性が見られない。一貫性の欠如は、MHOの定義が定まっていないことに起因すると考えられる。具体的には近年、MHOをより厳格に定義付けるようになってきた。これは、肥満者では心血管疾患リスク因子をわずかでも有する場合にはイベントリスクが上昇するという知見に基づく変化。

 これを背景として、華中科技大学同済医学院(中国)のJiang-Shui Wang氏らは、過去20年間のMHOの有病率を同一の判定基準で算出し、その年次推移を検討した。なお、本研究におけるMHOの判定基準とは、肥満または腹部肥満(BMI30以上またはウエスト周囲長が男性は102cm以上、女性は88cm以上)でありながら、メタボリックシンドローム(MetS)の4種類の構成因子を一つも有していないこと。

 解析には、1999/2000年~2017/2018年の米国国民健康栄養調査(NHANES)のデータを用いた。当該期間10サイクルのNHANESの成人参加者は、2万430人(年齢の加重平均が47.1±0.2歳、女性50.8%)だった。MHOの年齢調整有病率は、1999/2000年の3.2%から2015/2018年には6.6%へと増加していた(傾向性P<0.001)。全対象のうち肥満者は7,386人(48.0±0.3歳、女性53.5%)であり、その肥満群でのMHO有病率は同順に10.6%、15.0%だった(傾向性P=0.02)。MHOの有病率は、60歳以上、男性、非ヒスパニック系白人、高所得者、民間保険加入者、クラスIの肥満者(BMI30~35未満)で特に高かった。

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