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後期高齢者の歯科受診は全身疾患による入院発生の予防効果あり!

 2022年12月13日にArchives of Gerontology and Geriatricsに掲載された研究によるもので-山田宏のデンタルマガジン・Evidence Check!-に報告された。

[研究のポイント]
☆北海道に在住する後期高齢者約80万人のうち、ベースライン期間(2016年9月から2017年2月)に医療機関を受診した約75万人を対象者とした。
☆ベースライン期間に入院経験があった者や在宅医療を利用していた者、要介護認定があった者などを除いた432,292名分のレセプトデータを分析に用いた。
☆歯科受診があった者と、歯科受診がなかった者の特性(性別や年齢、医療費自己負担割合、疾患、健康診断受診の有無、地域)を均等にするため、傾向スコアマッチング法を用いた
☆2年間の追跡期間(2017年3月から2019年3月)とした。
☆歯科受診がなかった者に比べて、歯科受診があった者では、肺炎と脳卒中発作、尿路感染症による入院の発生割合が低かった。
☆歯科受診がなかった場合に比べると歯科受診があった場合に、急性期の入院発生は、肺炎で15%、脳卒中発作で5%、尿路感染症で13%の抑制効果が認められた。
https://doi.org/10.1016/j.archger.2022.104876

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