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旭医大、病院長解任撤回せず 役員会で審議なし 患者家族「署名の思い踏みにじる」

【旭川】旭川医科大病院長を1月に解任された古川博之教授(66)について、旭医大が解任を撤回しない方針であることが29日、関係者への取材で分かった。吉田晃敏学長がトップを務める同大役員会に古川氏の解任撤回を求める署名が出ているが、同日開かれた役員会で審議されなかった。また、吉田学長が古川氏を大学に残さない意向も示したとされ、古川氏の今月末の定年退職が確実となった。

 同大教授の定年は65歳。古川氏も昨年3月末で退職予定だったが、病院長任期(2年)が今年6月末まで残っていたため、定年は同3月末まで延長されていた。定年は4月以降も1年延長の見込みだったが、情報の漏えいなどを理由に役員会が1月に解任を決定。3月末で退職の可能性が出たため、手術を受けた患者家族らが今月3日、約1万5千筆の解任撤回を求める署名を役員会に提出していた。古川氏は漏えいを否定している。

 長男が手術を受け、今回の署名集めも行った旭川市の自営業佐々木香苗さん(39)は「1万5千人の思いを踏みにじる対応」と憤りを語った。

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