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味わうことと歯周病

味覚は嗅覚ととても関係が深いため、
風邪をひくと味が分かりにくくなることがあります。
味覚障害の原因としては他にも、口腔疾患や全身疾患、
亜鉛不足や心因性のものなど、さまざまあります。

歯周病は自覚症状が少なく、重症化すると歯がグラグラになり、
硬いものが噛めなくなったり、痛みがあったり
・・歯が抜けてしまう感染症です。
硬いものが噛めなくなると、どうしてもお食事に偏りが生じ、
栄養のバランスが崩れやすくなります。

日本人は亜鉛の摂取量が少ない人が多いため、
栄養バランスが悪いお食事では
さらに亜鉛不足に陥りやすくなります。

また、歯周病が重症化すると歯ぐきから膿が出るようになります。
するとお口全体に苦い味が広がることがあり、
お食事を美味しく感じなくなります。
美味しくないと食欲減退に繋がり、
これまた栄養バランスが悪くなる原因になります。

お口の中に病気を抱えると、歯が痛くて食べられないだけではなく、
味わうお食事ができなくなることがあります。楽しみ半減ですよね。
味わって食べるためには、まず健康なお口を手に入れましょう!
そのためには、歯科医院で定期的に歯石をとってもらい、
歯周病予防をするようにしましょう。

咀嚼機能を司る、脳内の異なる二つの運動抑制機構の解明に道筋。

歯の喪失が認知症の危険因子になるということはこれまでも提唱されており、口でものを噛むことが脳機能に深く関与していると考えられている。ただ、そのメカニズムはいまだ不明な点が多く残されているのが現状である。口でものを噛む動作が異なる二つの運動抑制機構に働くことが解明された。咀嚼時に脳内で働く運動抑制機構に着目し、食物を力強くすりつぶす奥歯(臼歯)と、繊細な力でものを咥えたり噛み切ったりする前歯を介した二つの咀嚼様式について解析を行った。
 その結果、奥歯で噛む時は、噛む力が大きいほど脳内の力強く噛む機能がより強く働くことが示され、逆に前歯で噛む時は噛む力が小さいほど脳内の繊細に力をコントロールする機能がより強く働くことが明らかとなった。これにより、ものを噛む運動を行う際、脳内において単に噛むという単一の指令系統だけでなく、異なる二つの運動抑制機構が関与することが初めて立証されたことになる。

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