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バランスの良い食事 極端な糖質制限に注意

先般、日本糖尿病学会から「極端な糖質制限食はむしろ健康被害を引き起こすおそれがある」という見解が示されました。この糖質制限食について、少し説明します。みなさんご存知の糖尿病は、血液に含まれる糖分、すなわち血糖が慢性的に多くなることで、さまざまな障害を引き起こす病気です。これを治療するためには血糖を低く抑える必要があります。そこで、糖分を食事として摂取しなければ、血糖は上がらないだろうというのが糖質制限食の考え方です。
 糖質はご飯、パン、麺類、芋などに多く含まれているのでこれを徹底して食べないで、カロリー不足はタンパク質や脂肪で補うという方法です。結果として、肉や魚はいくら食べてもよいということになってしまいます。しかし、糖質制限の状態で必要なカロリーを得るため、体の中で脂肪をいったん、ケトン体という物質に変えるのですが、これが多くなりすぎると全身に悪影響が及び、最悪の場合、昏睡に陥る危険性があるのです。
                   北海道新聞 2012.8.15

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