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新治療法「カリソルブ」 虫歯部分だけ溶かす

従来のドリルで削る方法は、振動や摩擦で発する熱が神経に伝わり、痛みを起こす。「カリソルブは、熱を発生せず、振動をほとんど与えないため、痛みを抑えられる。ドリルのように健康な歯まで削ることもない」とその特長を語る。
 歯の象牙質は、鉄筋コンクリートに例えると、鉄筋に当たるコラーゲンの繊維と、コンクリートに当たるカルシウムが組み合わさって頑夫にできている。
 カリソルブは、このうち、コラーゲンだけを溶かす作用がある。コラーゲンは通常、カルシウムに守られているが、虫歯の侵食でむき出しになったコラーゲンはカリソルブで溶ける。さらに、3種のアミノ酸を組み合わせることで、虫歯を溶かす効果を高めている。
 痛みを怖がる子供や、麻酔が使えない人、歯茎の根元に虫歯ができやすく、ドリルでは出血の危険もある年配の方にぴったり。
               読売新聞 2010.1.14

キシリトール 虫歯予防へ補助的に利用

世界各国で歯の健康のために「キシリトール」が有効であると薦められています。キシリトールは代替甘味料の一つでイチゴやホウレン草など日常で口にする食物にも微量に含まれていますが、多くはシラカバやカシなどの樹木から抽出される成分で、砂糖と同等の甘味を持っています。
 キシリトールの利用法としては、砂糖の代わりに使ったり、キリシトール入りのガムやあめ(ノンシュガー)を食べるといった方法があります。口の中にいるミュータンス菌はあらゆる糖を分解して酸を作ります。
 虫歯とは、その酸によって歯が溶けてしまっている状態をいいます。ところが、ミュータンス菌はキシリトールを分解できないため、酸を作れないのです。
 また、ミュータンス菌はキシリトールを吸収しているうちに他の糖を発酵させる力もなくなって発育しなくなり少なくなるのです。
 さらに長期期間(3ヶ月以上)繰り返しキシリトールを食べていると口の中の菌の種類が変わり、ミュータンス菌でありながら虫歯をつくる能力のない性格のミュータンス菌が増えるらしいのです。
 キシリトールはあくまで虫歯予防の補助的方法ですので、食後早めのブラッシングは大切です。また、一度に大量に取るとおなかが緩くなる作用があるので注意しましょう。
               福島民友 2010.1.8

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