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口腔ケア、連携スタート 済生会宇都宮病院、歯科医師会が診療

歯科医師会による病院への歯科医派遣は全国初

 がんなどで手術を受ける患者の合併症リスク軽減を目的に済生会宇都宮病院(宇都宮市竹林町)が新設した口腔(こうくう)ケアで、診療が始まった。診療に当たるのは宇都宮市歯科医師会の歯科医。同医師会によると、歯科医師会による病院への歯科医派遣は全国初で、拠点病院と地域の歯科の連携推進や退院後の患者ケアの充実なども期待される。

 口内には多くの雑菌があるため、体力が低下する手術後には合併症が懸念される。化学療法や放射線療法に伴い、口内炎や口内乾燥といった症状が現れるケースもある。

 口腔ケアでは手術前から専門的な治療などを行い、こうしたリスクの軽減を図る。同医師会が協力することで、退院後の患者の状態などの情報共有化も見込める。

 診療は、口腔ケアに詳しい同医師会の歯科医13人が輪番で対応する。診療時間は月、水、木曜の午前9時~午後5時。初日は手術を控えたがん患者など6人が診療を受けた。

 同病院の小林健二(こばやしけんじ)院長は「合併症を防ぐことで在院日数を短くし、自宅でも安定した生活ができるようになることが目標」と強調。同医師会の北条茂男(ほうじょうしげお)会長は「口から食べ、かむことで免疫力がアップする。経口摂取の大切さを再認識してもらいたい」と期待した。

歯周病強化治療だけで有意な降圧効果

中等度以上の歯周病を合併する高血圧アットリスク例への歯周病強化治療により、標準的なケアに比べ、有意な血圧低下が得られたとのランダム化比較試験(RCT)の成績が明らかになった。米国心臓協会(AHA)が2017年の年次学術集会における発表演題を紹介した。

 研究グループは中等度から重度の歯周病を有する高血圧前症の中国人男女107人を歯周病の標準的ケア(基本的な口腔衛生指導および歯肉線までの歯石除去)または強化治療(標準治療に加え、歯石を歯根まで局所麻酔下で除去し、必要に応じ抗菌薬治療や抜歯を施行)をランダム化割り付けし、その後の血圧の変化を比較した。

 治療1カ月時点から強化治療群の収縮期血圧(SBP)が約3ポイント低下。拡張期血圧(DBP)の有意な低下はなかった。3カ月時点では、強化治療群のSBPは約8ポイント低下、DBPは約4ポイント低下した。さらに6カ月時点では、強化治療群のSBPは約13ポイント、DBPは約10ポイント低下した。

 研究グループによると、歯周組織への積極的な介入だけで血圧の低下、炎症の抑制ならびに内皮機能の改善を得られる可能性を示した検討は初めて。今後は多様な背景因子別の検討が必要と述べている。

歯磨きほめられ

かかりつけの歯科医院から半年ごとの健診はがきが届いたので出かけた。先生は、歯をみて一番に「きれいに磨かれていますね」と言った。この一言で緊張がほぐれてその後の検査や処置もリラックスして受けられた。「歯ブラシや歯間ブラシでしっかり汚れが取れます」と言われたので、「先生の指導通りにやっています」と少し誇らしく答えた。

 いくつになっても、ほめられるとうれしいものだ。健康の源になる大切な歯磨きを頑張って、次の健診でもまたほめられたい。

歯科器具未交換で報酬下げ 院内感染の予防推進

厚生労働省は6日、歯を削る医療機器を患者ごとに交換せずに使い回している歯科診療所に対して、来年4月の診療報酬改定から初診料や再診料を下げる方針を固めた。院内感染の予防推進が目的。厚労相の諮問機関の中央社会保険医療協議会に同日提案し、大筋で了承された。

 歯を削るドリルを取り付ける柄の部分は「ハンドピース」と呼ばれ、口の中に入れるため、患者ごとに交換して高温の蒸気で滅菌することが日本歯科医学会のマニュアルなどで定められている。

 ところが、厚労省の調査で半数近くの歯科診療所で、消毒液で拭くだけだったり、感染症患者と分かった場合のみ交換したりしていることが判明した。

 厚労省は機器の交換や洗浄・滅菌処理の徹底など新たな基準を設けて、使い回しをしている医療機関については、初診料や再診料を引き下げる。基準をクリアした場合は引き上げる。

小学生が自分たちで考えたこれからの歯みがきアイディアを発表

ライオン株式会社は、札幌市、札幌市教育委員会の協力を受け、“いい歯の日”に合わせた11月8日(水)に「Kid’s歯ッカソン in 札幌」発表会を札幌市立苗穂小学校で開催した。

 オーラルケアを考えるこれまでにない新しい取り組みとして企画され、小学6年生の児童たちと全4日8時間の授業を使って行なった。
 
 児童約70名が14のグループに分かれて、自分たちで考えた歯みがきにまつわるアイディアを、寸劇や歌にしたり、試作品を作ったりと工夫を凝らした形で紹介した。

 「小型カメラが付いて、汚れやむし歯が見える歯みがき」や、「寝ている間に自動で磨いてくれる歯みがき」などユニークなアイディアに、アドバイザーとして参加した歯科医師からも絶賛の声があがっていた。

( BIGLOBEニュース 11月9日)

「口腔崩壊」の子 3割の学校に 長崎県保険医協会調査

県保険医協会が県内すべての小中学校、高校、特別支援学校624校の児童生徒の口腔(こうくう)状態を調査したアンケートで、回答した295校のうち31・2%の92校に10本以上の虫歯などがある「口腔崩壊」の子どもがいることが28日、分かった。口腔崩壊の子どもの家庭環境について「経済的困難」を挙げた学校が37%に上り、同協会の黒木正也副会長は「貧困やネグレクト(育児放棄)などが口腔崩壊の要因となっているとみられる」と指摘した。

 アンケートは9月に用紙を送付して実施し、学校での歯科検診を基に答えてもらった。同協会によると、口腔崩壊は、虫歯が10本以上あったり、根っこしか残っていないような未処置の歯が何本もあったりして、咀嚼(そしゃく)が困難な状態を指すという。本年度の歯科検診では、回答した295校のうち92校の214人が口腔崩壊だった。

 口腔崩壊の子どもの家庭環境について複数回答で尋ねたところ、「保護者の健康への理解不足」が最多の53・3%で、次いで「経済的困難」が37%だった。また「共働き」が35・9%、「ひとり親」も30・4%と高く、時間的な余裕がないことも関連しているという。

 自由記述では「乳歯の虫歯が10本以上。十分に咀嚼できず、給食を食べるのに時間がかかっている」「父子家庭。生活環境も身なりも衛生的ではなく、父親とコンタクトをとることが困難」「保護者の中で歯の健康に対する優先順位が低い」などの報告があった。

 一方、回答した295校で昨年度歯科検診を受けた児童生徒6万6803人のうち、37%の2万4703人が虫歯などで受診が必要と診断された。このうち昨年度中に受診しなかったのは1万4601人で半数を超えた。未受診は年齢が上がるごとに高くなり、小学生は47・1%、中学生は62・6%、高校生は77・8%だった。部活や塾で忙しくなることが関係しているとみられる。特別支援学校は58・4%だった。

 黒木副会長は「虫歯は生活習慣と密接に関係している。子どもの歯を守るため社会問題と認識して予防に努めたい」と話している。

ちょっと気になる!≪非歯原性歯痛≫

歯が痛くてたまらないのに、どの歯が痛いのか特定できない。
歯が痛いはずなのに、歯や歯周組織に何も原因が認められないこと。
その歯の痛みを「非歯原性歯痛」といいます。

歯の中の神経(歯髄)や歯の周りの組織(歯周組織)が
原因となり痛みが出るのは「歯原性歯痛」。
対して「非歯原性歯痛」とは、歯などに原因がないにもかかわらず
歯痛を発現する疾患のことです。

非歯原性歯痛には
1.筋・筋膜性歯痛・・・あごを動かす筋肉の痛みからくる歯痛
2.神経障害性歯痛・・・末梢から中枢に至る神経の障害による歯痛
3.神経血管性歯痛・・・片頭痛、群発頭痛などによる歯痛
4.上顎洞性歯痛・・・副鼻腔のひとつ上顎洞の疾患による歯痛
5.心臓性歯痛・・・狭心症や心筋梗塞などからくる歯痛
6.精神疾患、心理社会的要因による歯痛
      ・・・不安や抑うつ、統合失調症などによる歯痛
7.突発性歯痛・・・原因不明の歯痛
8.その他・・・さまざまな疾患により生じる歯痛
などがあります。

肩凝りから歯痛が起こるなと、
歯が痛くても歯に原因がない場合もあります。
歯の治療をしても痛みが軽減されないときは
非歯原性歯痛も考えてみてください。
複数の科を受診をしなければならないこともありますので、
痛みの種類等について、医師や歯科医師に
きちんと表現する必要がありそうですね。

▼非歯原性歯痛って?
参考:日本口腔顔面痛学会雑誌「非歯原性歯痛ガイドライン」
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/g0enolu0asnb0vuo3jUms

咀嚼の話≪がんの予防≫

咀嚼での効能を頭文字で表した「ひみこの歯がいーぜ」
「ひ」肥満予防、「み」味覚の発達、「こ」言葉の発音が良くなる、
「の」脳の活性化、「は」歯の病気予防に続き
今回は「が」、がんの予防のお話です。

咀嚼により分泌される唾液にはさまざまな効果があることは
今までにたくさんお話をしてきました。
唾液中の酵素にはカタラーゼ、スーパーオキシドディスムターゼ、
ペルオキシダーゼなどがあります。
ペルオキシダーゼは食物の発がん物質から生成される活性酸素を消去し、
また、その他発がん物質の変異原性をほとんど消去して
発がん性を抑制する働きがあります。

ペルオキシダーゼは活性酸素を消去する酵素で、
活性酸素は健康に重大な関係性を持ち、発がん、老化、動脈硬化、
糖尿病、心臓病などに密接に関係しています。

ペルオキシダーゼが活性酸素を消去する力は
体調により唾液中の活性が変化することがあります。
また、年齢にも関係し、55歳を過ぎるころから減少傾向にあります。
高齢者ほど発がん物質への防御力が弱いといえますが、
若い人の中にも弱い人がおり、弱い人は明らかに唾液中の
ペルオキシダーゼが少ないことが分かっています。

抗変異原性と発がん物質の不活性化作用は、
発がん物質を唾液中に最低30秒浸すことが必要になります。
つまり、咀嚼をして唾液の分泌量を増やし
ペルオキシダーゼの量を増やすことが大切になってきます。
更に効果を期待しようとするなら、
1口30回以上の咀嚼が必要になってくるということです。

1口30回噛むのはなかなか大変だと思いますし、
あまり噛まない方が美味しくいただける食べ物もあると思います。
しかし、耳下腺から分泌される刺激唾液は咀嚼回数、咀嚼時間等に
比例しますので、やはり「たくさん噛む」ということは大切です。

▼参考:日本咀嚼学会雑誌「咀嚼とがん予防-唾液による活性酸素消去の研究から」
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/g0ennlu0asnb0vuo3jgO9

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