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1人からチームへ。私は口腔ケアの伝道師!

「口腔ケアって、手をかけていけばいくほど、口腔の状態も機能もどんどん良
くなっていくんです!」

 講義の冒頭から次々と繰り出す熱いメッセージで、参加者をグイグイ引きつけ
るYさん。数年前、勤務先の看護部長を説得し、あっという間に病棟へ口腔ケア
を定着させたパワーは今も健在。お話を聞いているだけで、元気が出てきます。
 そんなYさんが口腔ケアに関心をもつようになったきっかけ。それは、口腔乾
燥で悩む患者さんの口を、何とかしてあげたいという思いだったそうです。

 「口の中が乾燥していると、硬くなった痰なんかが口蓋にこびりついて取れな
い。これじゃあ、食事だって食べる気がしないですよね」

 食べる意欲がなくなると生命力が落ちてくることは、看護師として経験的に感
じていたといいます。そこでYさんは、何かヒントが得られないものかと口腔ケ
アのセミナーを受講。講義や実習で教わった口腔周囲へのマッサージ、球状ブラ
シを使った粘膜への刺激をさっそく試してみることにしました。

 しかし、当時は試行錯誤の連続……。うまくいかないことがあっても相談する
人はいません。ひとり涙を流したこともあったといいます。それでも患者さんを
救いたい一心で、あきらめずにケアを続けました。その甲斐あって、患者さんの
口腔に変化が出てきたのです。

 「舌が少し動くようになったり、口臭がだんだん減ってきたり、口の中が潤っ
てきたり……。これはいけるぞって、ビビッときましたね」

 冒頭のYさんの言葉どおり、口腔ケアは手をかけていけば確実に成果につなが
る。そのことを、まさに身をもって実感できたのでした。それからは持ち前の行
動力で、口腔ケアの意義や大切さを周囲に伝え、一気に病棟へ口腔ケアが普及し
ていきます。

 「口腔乾燥でつらい思いをされていた患者さんが、いろんなスタッフが関わっ
ていくことでおいしそうにご飯を食べられるようになる。ホント、人が口から食
べている姿って不思議ですよね。見ていると胸が熱くなってきます」

 1人からチームへ! 病棟に口腔ケアが定着した今、患者さんの回復をスタッ
フやご家族、みんなで喜べることが何よりうれしいとYさん。最近はお会いする
たび、「私は口腔ケアの伝道師みたいなもの。みんなが頑張ってくれるから安心
です」と、ステキな笑顔を見せてくださいます。勉強会などを通じて、口腔ケア
の知識、技術、そしてハートを、今日も後進のスタッフに伝えています。

心臓病や糖尿病の一因となる歯周病を改善すると判明のビタミンC歯磨き

厚生労働省の調査によれば、歯周病にかかっている日本人は、30歳以上で80%に上ります。人数にすると約5000万人でそのうち約700万人は、治療が必要とみられている。
 歯周病のやっかいなところは、痛みなどの自覚症状が少なく、本人が気づかないまま、症状がどんどん進行してしまうことが多い。
 プラーク(歯垢)1gの中には、一億以上の細菌が存在します。このプラークは、歯周病に向けて2つのリスクを拡大する。
①歯周病菌から、コラゲナーゼと言う酵素(体内で化学反応を促進する物質)を大量に分泌させる。そのため歯ぐきも徐々に壊れて後退し、やがて歯を支えきれなくなってしまう。
②歯周病菌と戦う戦うために、歯ぐきの血管から、免疫細胞の白血球が免疫反応は、体を異物から守るうえで大切なことですから、それが過剰になると、大量の活性酵素を発生させて、歯ぐきに炎症を起こし、歯ぐきを破壊する。
                      安心 2009.1

お口爽やかですか 危険ないびき

運転手が睡眠時のイビキによる無呼吸から、十分に睡眠がとれず昼間自動車や新幹線などJRを運転中に居眠りしていたという事故が報告されています。
 特に注目されているのが寝ている間に息が止まる睡眠時無呼吸症候群です。7時間の睡眠中に10秒以上続く無呼吸状態か、あるいは1時間当り平均5回以上の無呼吸状態が確認された場合のことです。
 40~60歳代の男性に多く見られ、原因としては、肥満や加齢により咽頭部が緩み、イビキをかきやすいくなります。
 治療としては、外科手術や身体に装置を取り付けるなどありますが、現在のところ十分な治療効果を長期間維持することは難しい状態です。
                  メディア旭川 2009.2

8020成人式 プラス1 シンポジウム in 北海道

2月22日(日)午後1時より、札幌共済ホールにて標記シンポジウムが開催された。
今回は「食べる力は生きる力」をテーマに行なわれ、北海道じゃらんでおなじみの
ヒロ中田氏、増毛出身フランス料理家 三國シェフ、JA北海道中央会飛田会長を
お招きし、「全身の健康と歯の健康」「健康な歯があってこそ楽しめる食事」
「美味しい食事で健康に」「食が地域を熱くする」とのテーマで講演いただいた。
開会には高橋はるみ北海道知事より挨拶をいただき、会場は533名の参加者を迎え、
ほぼ満席状態で、大盛会となった。

65歳以上の約500万人が総義歯を必要としています。②

平成元年から始まった80歳で20本以上の自分の歯を残そうという「8020運動」も着実に成果を上げてきています。3年前の全国調査では80歳から84歳では20本以上の自分の歯を持っている人は、21%でした。12年前には12%でしたから着実に残存する歯が増えています。
 昨年岐阜医療技術短期大学の中村浩二准教授の「自分の歯の価値がいくらなのか」という「歯の資産価値」のアンケート調査をしたところ、日頃専門家として歯の大切な役割と価値を知っている歯科医師の歯の資産評価は、1本あたり104万円でした。
 私たち歯科医師会員は地域の人々と協力して「適切な予防と治療」で人々の歯という貴重な財産を守り、健康で快適な生活を守っていきたいと考えています。
                  北海道経済 2009.2

65歳以上の約500万人が総義歯を必要としています。

厚生労働省の平成17年度の歯科疾患の実態調査によると、80歳以上では38%が一本も歯がなく、65歳以上の約500万人が総義歯(総入れ歯)を必要としています。そしてまた、一部に入れ歯を入れなければならない人はさらに多く存在しているのが実情です。
 虫歯予防と歯周病予防で歯を残し、歯の財産を守ろう。
日本人の多くの歯は「むし歯」と「歯周病」が抜歯の主な原因で、年齢が進むとともに年々減少し、高額な健康資産を失っています。そこで「フッ化物によるむし歯予防」「歯磨きによる歯周病予防」をいう適切な方法で予防できる
                  北海道経済 2009.2

こんな口内炎は病院へ行け

口内炎でつらい思いをした経験は、だれもが持っているだろう。しかし、すぐ病院にいくべき口内炎もある。この症状としては、
・2週間経っても口内炎が治らない
・頻繁にでき、すぐ治っても1週間もしないうちにまたできる(場所は一定とは限らない)
 とか繰り返している。
・一度に4,5個できる
・口内炎が大きい(5ミリを超える)
 などが当てはまれば歯科医院に相談する。
                 日刊ゲンダイ 2008.12.9

歯痛の原因は歯だけか?

歯が原因でないのに、歯に痛みを感じる。そんな患者が歯科医を受診するケースで、適切な診断がされず、歯や神経を抜かれる例が見られることがある。
 原因を探ると、頬などの筋肉や筋膜の痛みに原因がある例のほか、歯・顔面の痛みを感じる三叉神経に異常がある例など。
                  朝日新聞 2008.12。14

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