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歯周病検診が年1回無料 全身の病気リスクに影響、岐阜・美濃加茂市が県内初実施

岐阜県美濃加茂市は4月から、18歳から74歳までの市民を対象に、希望者が年1回の歯周病検診を無料で受けられる「市民皆歯科健診」を県内で初めて開始した。全国でも珍しい取り組みで、市は告知ポスターを作成、加茂歯科医師会に加盟する歯科医院に掲示して取り組みの広がりを期待する。

 全身の病気リスクに影響する歯周病の患者が若年層でも増えていることを受け、市では2020年度から、歯周病検診を20歳から70歳まで5歳刻みの年齢を対象に無償化する独自の取り組みを行っており今回さらに充実させた。

 法定健診は1歳6カ月と3歳、保育所や認定子ども園に通う幼児(4~6歳)、小中高校に登校する児童生徒(7~17歳)を対象に年1回無償で実施する。市独自で実施する「2歳児歯みがき教室」で歯科健診も行っていることから、未就園児や不登校の児童生徒を除き、1歳6カ月から74歳までの間、希望者は年1回の歯科健診を無料で受ける体制を整えた。

 切れ目のない歯科健診体制を整えて早期治療を促し、健康寿命延伸につなげるのが狙い。18歳から74歳までの市民は約3万9800人で、市は本年度1004万円の予算を組んだ。

 市によると、歯周病検診の受診率は、2020年度に前年比2・72ポイント増の6・69%で、ここ数年約6%台を維持する。河村二郎会長は「歯を治療する時代から予防する時代に変化してきた。早期発見・早期治療で重症化を予防し、健康寿命の延伸につなげるため、受診率アップを目指したい」と話した。

学校側へ「プライバシー配慮を」 健診で川崎市教委 国の通知受けチェックリストに新項目

川崎市教育委員会は本年度から、年度初めの内科健診実施前のチェックリストに、児童生徒のプライバシーや心情への配慮に関する項目を新たに設けた。文部科学省の通知を受けた対応で、各校で順番を待っている間に体操服やタオルで体を隠せるようにしているかや、検査や診察時に周囲から体が見えないように囲いやカーテンを用意しているかなどを確認するよう促している。

 文科省が1月に各都道府県や政令市の教育委員会などに出した通知では、正確な検査・診察の実施と、児童生徒のプライバシーや心情への配慮が重要だとして、環境整備の考え方を示している。

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