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「やぶ医者大賞」決まる 滋賀と北海道の医師

へき地医療で功績のあった若手医師をたたえる「第8回やぶ医者大賞」の審査会が26日、兵庫県養父市役所であり、滋賀県長浜市の浅井東診療所の松井善典所長(40)と、北海道松前町の町立松前病院の八木田一雄院長(50)が選ばれた。

 同賞は養父市が2014年に創設。能力の劣る医者を意味する「やぶ医者」の語源が、かつて養父にいた名医とする説にちなむ。今回は全国から6人の応募があり、市医師会の枚田一広会長ら9人が審査した。

 松井さんは、約1万4千人が暮らす地域唯一の診療所で勤務。院外でのみとりを望む声に応えるため、介護施設と連携し、容体が急変した際に昼夜を問わず駆けつける体制を整え、住み慣れた場所で最期を迎えられる環境づくりに尽力した。市民目線で課題解決に取り組む姿勢が評価された。

 八木田さんが勤務する松前町は高齢化率が約50%で、総合病院までは約2時間かかる過疎地。松前病院では1人の医師が内科や外科、整形外科など複数の診療科を日替わりで受け持つ「全科診療医」を設け、限られたマンパワーで地域のニーズに応えている。

 表彰式と受賞者の講演会は11月13日、養父市内で行われる。(竜門和諒)

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