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介護医療院創設から1年、本道は16施設821床 最多の整備数に

長期的な医療と介護のニーズを併せ持つ高齢者への日常的な医学管理や看取り・ターミナルケアなどに加え、住まいとしての生活機能を兼ね備えた施設として、2018年4月に創設された介護医療院。1年が経過した本道の開設状況は、老健からの転換が6施設、診療所全床転換が3施設など、計16施設・821床で、全国最多の整備数となっている。

 介護医療院は、地域包括ケアシステムの強化を目指し、生活施設の機能重視を明確化するとともに、医療提供施設、要介護高齢者の長期療養・生活施設として、介護療養病床(療養機能強化型)相当のⅠ型と、比較的容体が安定した人に対応する老人保健施設相当以上のⅡ型が設定されている。

 20年度末までの3年間は新設開設等が認められず、既存の介護療養や医療療養、転換老健からの移行が優先される。

 道内での開設は、函館ファミリークリニックや認知症グループホーム、有料老人ホームなどを展開する医療法人社団向仁会が老健から転換したのが第1号。続いて、札幌西円山病院が系列の定山渓病院(南区)から医療療養病床を移設、道央佐藤病院は医療療養を転換している。

 その後も真栄病院を運営する医療法人尚仁会、聖ヶ丘病院を運営する社会医療法人慈恵会が老健を転換。旭川市では沼﨑病院が道内で初めて介護療養病床から、医療法人社団博彰会は末広中央クリニックをそれぞれ転換した。

 また札苗病院、西の里恵仁会病院が昨年末に開設。今年に入って、渡島管内七飯町の望ヶ丘医院が転換を図り、後志管内蘭越町の昆布温泉病院が介護療養病床全37床をⅠ型、医療療養83床のうち44床をⅡ型とする道内初の混合施設となった。

 同管内余市町の老健こじま、老健なかじま、旭川市の佐藤内科医院が相次いで転換。4月から函館市の武田病院が介護療養60床を全て転換する届け出を行った。

全国150施設 1万床を超える

 厚生労働省が公表している開設状況(3月末時点)は、Ⅰ型が92施設(6858床)、Ⅱ型が55施設(3170床)、Ⅰ型・Ⅱ型の混合が3施設の計150施設・1万28床。転換元は介護療養病床(病院)、介護療養型老健、医療療養病床(18年度診療報酬改定後の療養病棟入院料1・2算定)、同(18年度改定後の経過措置適応)の順に多い。

 この段階で本道は15施設・761床と最も多く、山口10施設(622床)、富山9施設(598床)、岡山9施設(361床)、福岡8施設(931床)、静岡7施設(552床)、鹿児島7施設(245床)と続いている。

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