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平成28年度日歯生涯研修セミナー

「健康長寿社会を支える歯科医療~高齢者の歯科対応を考える~」

【日時】 平成28年10月16日(日) 10:00~14:30
【会場】 北海道歯科医師会館
(札幌市中央区北1条東9丁目11番地)

【講演】
・今、この時だからこそ口腔ケア・口腔リハビリを!
~ 口腔ケア専用ブラシを使用した口腔ケア・口腔リハビリ方法 ~
 神奈川県開業 黒岩 恭子 先生

・認知症の人の口を支える基礎知識
~ 歯科医師の認知症対応力向上に向けて ~
 東京都健康長寿医療センター研究所
  歯科口腔外科 部長 平野 浩彦 先生

出っ歯の早期矯正は不要…永久歯後でも効果同じ

子どもの出っ歯の矯正治療について、日本歯科矯正専門医学会は永久歯が生えそろわない段階での早期からの治療は行うべきでないとする診療指針を作成した。歯科矯正の診療指針が一般向けに公表されるのは国内で初めて。

 出っ歯は歯科矯正患者の4分の1を占める。同学会は外国の17本の論文から、永久歯と乳歯が交ざっている7~11歳児の出っ歯について、早期から治療を継続した患者群と、永久歯が生えそろった後から治療を始めた患者群で、歯並びの改善度合いを解析した。その結果、両方の治療効果に差はなかった。

 この結果は、科学的根拠に基づいた診療指針を掲載する、日本医療機能評価機構の医療情報サービス事業「マインズ」の ホームページ に掲載された。

 同学会の大野秀徳副会長は「経験上、早期治療だけで出っ歯は改善されず、ほとんどはその後、再度治療が必要になる。同じ治療結果であれば、患者の利益になる治療を選ぶべきだ」と話す。

 ただ現状では早期からの矯正治療が行われることも多い。この指針でも、早期の矯正で永久歯がはえそろってからの治療が不要になると判断された場合は、早期治療を認めている。

 矯正歯科分野で最大の団体、日本矯正歯科学会の槙宏太郎理事(昭和大学歯科病院長)は「歯の矯正は治療を受けた場合と受けなかった場合の比較研究が難しく、解析対象の論文が適切か、評価は難しい。早期治療で永久歯になってからの治療が不要になる人も多い」と話している。

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