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21年休まず診療 本庄の歯科医・飯嶋さんに感謝状

21年間にわたって献身的に患者の受け入れを行ってきたとして、本庄市見福で歯科医院を個人経営する飯嶋幸久院長(52)が、児玉郡市広域消防本部(中野和夫消防長)から感謝状を贈られた。

 飯嶋院長は「地元で認めてもらえてうれしい。今後の医療活動の励みとして、今まで以上に親切で優しく奉仕をしていきたい」と喜んだ。

 飯嶋院長は1995年の開業以来、夜間休日や年末年始も含めて一日も休まず、患者の診療に従事してきた。児玉郡市をはじめ、県内や隣の群馬県、東京都内からの救急患者にも昼夜を問わず対応。休日・夜間診療の時間外加算を取らず、ボランティア精神で献身的に治療を続けている。

 歯科医を目指したのは小学生の時。当時は早朝から並ぶなどしなければ診てもらえない状況で、並んでも診療時間が終わると問答無用で玄関が閉められた。そんな状況を見て、「予約制を導入して、並ばなくても済むような歯医者になりたい」と志を立てた。

 歯科医師になれたことへの恩返しの気持ちは強く、目に見える患者の減少が原動力という。開業当時は歯痛を放置する人が多かったが、市内では現在、夜の急患が減った。「歯科保健活動を頑張り続けてきたことで、患者さんが虫歯を放置する悪い習慣から正しい生活習慣へとつなげることができた」と胸を張る。

 悩みは続く人がいないこと。「今は痛み止めを出して終わりのところばかり。埼玉県でもきちんと治療ができる、公設の休日・夜間診療所を充実させていってもらえれば」と夢を語っていた。

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