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体協公認「スポーツ歯科医」に伊万里市の上田さん 県内初認定 けが防止、競技力向上へ指導

スポーツ選手の口のけが防止や競技力向上に歯科医の立場から指導、助言する日本体育協会公認の「スポーツデンティスト」に、伊万里市の上田敏雄さん(64)が県内で初めて認定された。国のスポーツ基本計画では、競技中の選手の歯を守るマウスガードの着用促進が明記されるなど、スポーツ分野での歯科の重要性は高まっており、「スポーツ歯科」の専門家として、競技振興をサポートする。

 同協会と日本歯科医師会はさまざまなスポーツの現場に対応できる「デンティスト」養成のため、2年前から共同で講習会を開催。600人以上の申込者から選ばれた上田さんら67人の歯科医が必要なカリキュラムを学び、今年4月、第1期生として認定を受けた。

 上田さんは約20年前から「日本スポーツ歯科医学会」に所属し、マウスガード製作の認定医でもある。歯科校医を務める伊万里商高では、部活動で歯を折った選手たちを診療してきた。

 その経験から「10代の成長期に自分の歯を失ってしまうのは、将来の生活にも深刻な影響を与える。それが残念だし、マウスガードの普及が進んでいないことにもどかしさを感じていた。デンティスト認定は選手たちの歯への関心を高めるチャンス」と感じている。

 上田さんのアドバイスで、同校女子ホッケー部は選手16人全員がマウスガードを着用するようになった。小学時代からプレーしてきた原口萌伽さん(1年)は「最初のころ、ボールが顔に当たって怖い思いをした。幸い歯には影響がなかったが、マウスガードがあれば、あまり怖さを感じず試合に打ち込める」と話す。

 上田さんはさらに、選手たちにプレーで最大限の力を発揮してもらうため、強く歯をかみしめることが、握力や背筋力など体の収縮する筋力を増大させ、上下の歯が重なる面積が大きいほど体の重心が安定して軸がぶれないことなど、歯と競技力向上の関連性も併せて指導していくという。

 上田さんは「スポーツ歯科に対する理解はまだ低く、家庭でも部活でも歯の健康管理への意識を高めてほしい。それが将来的には健康寿命を延ばすことにつながる」と話す。

歯科治療の待ち日数、平均9か月の刑務所に勧告

長野県弁護士会は21日、長野刑務所(長野県須坂市)で、歯痛を訴えた男性受刑者が、約5か月間治療を受けられなかったのは人権侵害に当たるとし、医師を確保するなどの処遇改善を行うよう、同刑務所に勧告したと発表した。

 勧告は6日付。

 勧告書によると、男性受刑者は2014年4月から歯の痛みを再三訴えたものの、対応は鎮痛剤の交付のみで医師の治療を受けられたのは同年9月だった。同刑務所は弁護士会の照会に対し、歯科治療の希望者は増加傾向で、待ち日数が平均268日と回答した。

 弁護士会の一由貴史弁護士は記者会見で、「予算の制約を考慮しても、受刑者の医療を受ける権利を侵害したものと言わざるをえない」と述べた。同刑務所は読売新聞の取材に、「刑務所としても昨年から診察日を増やすなどの対応をとった。引き続き適切な措置に努める」としている。

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