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コロナ後の歯科を取り巻く状況

新型コロナウイルスは社会に大きな苦しみをもたらした一方で、「働き方」と「暮らし」を再定義する契機ともなった。ハイブリッドワークの普及により時間や場所の制約が緩和され、生活様式は大きく変化した。
歯科医療においては、まず感染対策の水準が向上し、換気設備や口腔外バキュームの整備によって安全性が高まり、患者の不安軽減につながった。さらに、健康意識の高まりにより、口腔健康管理が全身の健康に関与するという認識が広がり、定期検診やメンテナンスの重要性が見直されている。
また、オンライン予約やキャッシュレス決済などのデジタル化が進展し、利便性と業務効率が向上した。遠隔診療の導入(「情報通信機器を用いた歯科診療」や「歯科遠隔連携診療料」)も進んでいるが、治療中心という特性から、さらなる議論が必要である。
加えて、口腔健康管理が全身疾患や感染症予防に寄与するとの認識のもと、医科との連携や在宅医療への関与も進み、デジタル技術の進歩とともに歯科の役割は拡大している。コロナ後の歯科医療は、今後さらに安全性・予防性・効率性・社会的役割の各面において、質的進化を遂げていくであろう。