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財政制度等審議会「令和8年度予算の編成等に関する建議(令和7年12月)」に対する日歯の見解②

3.受診時定額自己負担の導入について
建議において、「受診時に定額の自己負担を求めることは、非効率な外来医療の提供につながっている場合もあると考えられる患者側の受診行動の変容を促していくための有効な手段ともなり得る。」と受診時の定額負担の導入が提案されているが、国民皆保険制度の理念に反するものであり、また、必要な受診を抑制することにより症状の悪化につながる可能性もあり反対である。医療の効率性を高めることや、医療保険制度の持続性を確保することは重要であるが、財政的な論点から患者の受診行動を変容させる目的の受診時定額自己負担の導入には大きな問題があると感じている。

4.高齢者医療における患者自己負担の在り方について
長寿社会にふさわしい高齢者医療制度の在り方について検討を深めることは重要であると考えるが、一定の所得のある後期高齢者の窓口負担の見直しに関し、経過措置が終わったばかりであり、その影響も見据えた上で、慎重に検討を行うことが不可欠であると考える。