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2型糖尿病患者に朗報 ― 歯間清掃で血糖コントロールが改善 ―

2型糖尿病の方が週3回以上の歯間清掃(デンタルフロスや歯間ブラシなど)を行うと、1日を通して血糖値が低く、さらに歯が20本以上残っている人では、血糖管理の指標であるGMI(グルコース・マネジメント・インジケーター)も良好であることがわかった。

 この研究は、サンスターグループと南昌江内科クリニック、南糖尿病臨床研究センターによる共同調査で、国内のクリニックに通う2型糖尿病患者104名を対象に行われた。腕に装着するセンサーで14日間の血糖変動を測定し、歯の本数や歯みがき習慣との関係を調べた。

 その結果、
・定期的に歯科を受診している人ほど、HbA1cや空腹時血糖、BMI(体格指数)が低い
・毎日しっかり歯みがきをしている人では、炎症マーカーや尿中アルブミンの値が低い
・歯間清掃をよく行う人は、血糖が安定している時間(TIR)が長く、血糖値の上下が少ない
 ―といった傾向が確認された。

 さらに、歯が20本以上残っている人では、血糖値の変動が少なく、一日を通してより安定していることも明らかになった。


 これらの結果から、歯みがきだけでなく歯間清掃を習慣にすることが、血糖コントロールにも良い影響を与えることが示唆された。
 研究成果は、米国糖尿病学会の学会誌『Diabetes Spectrum』(2024年8月28日オンライン版)に掲載された。                 
【メディファクス】