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月面重力が骨形成を促進

重力の少ない宇宙では、筋肉や骨の萎縮が問題視されてきたが、顎骨については研究が進んでいなかった。「名古屋大学大学院医学系研究科病理病態学講座・豊國伸哉 教授(研究代表者)らは、ISS(国際宇宙ステーション)にある日本の実験棟「きぼう」で月面重力に相当する1/6Gを人工重力で模擬し飼育されたマウスの下顎骨代謝に与える影響を解析した。

 その結果、月面相当の重力によって、咀嚼誘発性骨形成に関連するインスリン様成長因子 1(IGF-1)が増加し、下顎の骨形成が促進されることが明らかになり、月面で長期滞在するために適切な口腔管理が必要であることが示唆された。
本研究の成果は『Journal of Dental Sciences誌』に掲載。
【歯科通信】