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特養で誤嚥死、賠償命令 2500万円

〇市の特別養護老人ホームで2021年、パーキンソン病だった入所者の80代男性が食事中に誤嚥(ごえん)死したのは、施設が注意義務を怠ったためだとして、遺族3人が運営元の社会福祉法人に約3千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、地裁は7日、約2500万円を支払うよう命じた。

 裁判官は判決理由で、亡くなる1カ月半前にも朝食を喉に詰まらせ、むせ込んだことがあり、同じように食事を提供すれば、より重大な結果が生じる危険を認識できたと指摘した。

 その上で、介護記録にむせ込んだ事実が記載されていないなどとして「十分な情報共有や原因分析がされなかったとうかがわれる」と過失を認定した。

 判決によると、男性は19年に入居。21年11月26日、朝食のロールパンを喉に詰まらせ、病院に救急搬送されたが、死亡した。