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新型コロナ 収束と経済「モデル地区」、ススキノ指定へ 政府 /北海道

政府が繁華街での新型コロナウイルスの感染拡大防止と経済支援を両立させる「モデル地区」として北海道最大の歓楽街ススキノ(札幌市)を指定する方向で6日、具体的検討に入った。地区指定に向け関係者会合が市内で同日行われ、取り組みについて協議した。政府は指定後の効果を検証し他地域の対策に生かしたい考えだ。

 会合には経済産業省や厚生労働省など国の担当者のほか、札幌市職員や「すすきの観光協会」会長らが出席。同協会が専門家の助言に基づき感染予防手順をまとめた冊子を作成し、来月にも各店舗に配布することが報告された。一方、国や自治体は、固定資産税などの税負担軽減や小規模事業者向けの給付金創設、感染収束時の観光客呼び戻しなどで支援を検討するとした。

 札幌市によると、ススキノの飲食店やホテルなどの事業所は約2900店舗、約2万2000人が働く。コロナウイルスの影響が6月まで続けば市内の宿泊者が約350万人減少、観光消費が約1164億円減少すると試算される。臨時休業店が相次ぎ、営業や雇用の継続が危ぶまれている。