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食べられなくなって初めてわかること

ある方が「最近、階段を駆け下りられなくなった」と言っていました。
若いときは難なくできていたのに、
気が付くとできなくなっていることがあります。
お口にも同じことが起こっています。
少しずつ筋肉などが衰え、思うように動かなくなってしまいます。
歩けなくなることももちろん大変なことですが、
食べられなくなると、からだが大きくダメージを受けることになります。

お口の機能が低下して、しっかり噛むことが難しくなると、
食事は柔らかく調理されたものが主流になってきます。
すると、食べられるものにも偏りが起こり、栄養バランスが崩れます。
食事に含まれる栄養素は、骨や血や肉・血管・粘膜などを作り、
からだの機能を維持します。そして、脳が働くエネルギーにもなります。
これらの栄養素、タンパク質・糖質・脂質・ビタミンなどの多くは食事で補い、
一部のアミノ酸やミネラルなどは体内で合成されないため、
食事から摂ることが必須になります。

今は何の問題もなく美味しく楽しく、食べたり飲んだりしている
元気なお口も、加齢とともに確実に衰えていきます。
今のお食事をそのままの状態で食べられるということは、
いつまでもできることではないのかもしれません。

当たり前のお食事が食べられなくなるということは、
恐らく想像以上に辛いことだと思います。
自分のお口は自分でしっかりと守ることが大切です。
自分の健康を守ってくれている門番「お口」。
もっと興味を持ってみませんか?

▼参考:日本老年歯科医学界 「口腔機能低下症」を診断しましょう
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/i06n81t0lvwncr6cvnvyt