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「のどちんこ」の役割

口を大きく開けると奥に見える「のどちんこ」。
この「のどちんこ」はなんのためにあると思いますか?

「のどちんこ」の奥には鼻に通じる道があります。
口と鼻が仕切られているのは哺乳類の特徴で、
垂れ下がった部分は哺乳類では人間だけにあります。
鼻と口が仕切られているおかげで
人間は息をしながら食事を摂ることができます。
他の哺乳類は呼吸をしながら食事ができないので、
丸飲み状態で、できるだけ早く食事を済まさなければ苦しくなります。

言葉を話すときも肺から出された息を
「のどちんこ」が鼻側、口側と振り分けることにより、
いろいろな音を出すことができるようになっています。
例えば、パパとママ。
同じ口の動きでも、鼻の方に抜けるとママになり、
口の方に抜けるとパパになります。

飲み込みのときにも大きな役割を担っていて、
しっかりと鼻に通じる穴を防げないと飲み込みの力が弱くなったり、
鼻に食べ物が入ってしまうこともあります。

からだにウイルスなどが侵入しないように
最前線で守ってくれているのも、実は「のどちんこ」なのです。

▼参考書籍『のどちんこの話』
摂食嚥下・呼吸・発声との微妙な関係 著/松矢篤三・古郷幹彦
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0l469t0xtxcx12072x7a