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流涎(りゅうぜん)症

成人の一日に出る唾液の平均量は1~1.5リットルといわれます。
そして、通常よりお口の中の唾液が多くみられる状態を
唾液分泌過多症・流涎(りゅうぜん)症といいます。
ただし、赤ちゃんは唾液が多くても基本的には正常ですので、
小児から成人で唾液分泌量が多い方が流涎症に該当します。

お口の中に唾液が多くみられる状態は、
唾液がたくさん出ることと、たくさん溜まることが考えられます。

○唾液がたくさん出る原因
・口腔・咽頭・食道等の疾患
・脳神経系疾患
・薬物中毒
・精神疾患
・薬剤によるもの
・ストレスやホルモンの関係 他

○唾液がたくさん溜まる原因
・神経障害
・薬剤によるもの
・嚥下機能の低下 他

唾液にはさまざまな良い作用もありますが、
流涎症の場合は、合併症に気を付けることも大切になってきます。
唾液が多いと誤嚥(食事や唾液が肺へ入ること)を起こしやすくなります。
唾液と一緒にお口の中の細菌が肺に入って、肺炎を起こすことがあります。
合併症を予防するためには、口腔ケアによるお口の細菌減少と、
噛んだり飲み込んだりするための口腔機能維持向上のための
トレーニングなどが大切になります。

また、日頃から体力や免疫力が落ちないよう生活習慣や食生活に
気を付けるようにしましょう。
気になる場合は専門医を受診することをお勧めします。

▼参考:真性唾液過多症の1例
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0noujs0vt3d33ux9epTW
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