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介護食 軟らかさ一目で

 食べ物をかんだり、のみ込んだりするのが難しい高齢者や障害者らに向け、市販の介護食品に軟らかさなどの目安を示す新しい表示制度ができた。愛称は「スマイルケア食」。介護食の選びやすさや、栄養相談のしやすさが向上する効果が期待されている。農水省によると、介護食品の軟らかさの表示は、複数の規格が併存している。メーカーによって基準がまちまちだと、選ぶのが大変。統一されれば、在宅医や訪問管理栄養士にも相談しやすくなりますと期待を寄せる。
 在宅介護は孤立しがち。食品についても気軽に相談できる環境がもっと整ってほしい。食のバリアフリー化が進むのを願っています。国立国際医療研究センター病院(東京都新宿区)のリハビリテーション科医長で、嚥下障害に詳しい藤谷順子さんは「市販の介護食に、国が公的な基準を設けた意義は大きい。摂食・嚥下機能に障害がある人への食事指導は診療報酬の対象となったので、新しい表示も使って、医療機関へ積極的相談してほしい」と話している。
                  北海道新聞 2017.10.18