記事一覧

歯髄細胞で再生医療技術開発へ

タカラバイオは、歯髄細胞(歯の神経に含まれる間葉系幹細胞)を用いた再生医療分野の取り組みとして、再生医療推進機構(東京都中央区、大友宏一社長)と共同で技術開発を実施することに合意した。

 歯髄細胞は、ヒトの乳歯や親しらずといった従来破棄されていた脱落歯や抜去歯から容易に採取でき、再生医療に利用する幹細胞として注目されている。

 今回、手掛ける技術開発は、(1)他家移植を想定した歯髄細胞の拡大培養法と品質評価法の確立(2)歯髄細胞の凍結保存法の確立(3)歯髄細胞培養用培地の最適化などの検討・開発。

 共同相手先の再生医療推進機構は株式会社で、全国1500施設の歯科医療施設と連携し、個人から歯髄細胞を預かり保管する国内初の「歯髄細胞バンク」事業を展開。研究素材と取り扱いにかかわる深い知識・経験がある。

 タカラバイオはこの共同開発を通して、品質管理された再生医療に利用できる歯髄細胞の調整技術や歯髄細胞の培養に適した培地などの製品開発を行う。また開発した技術を応用して、再生医療製品の製造開発受託サービスへの展開や、培地製品などの販売を目指していく。