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生活保護世帯、160万を超す 47%が65歳以上

3月の生活保護の受給世帯は過去最多の160万2163世帯となり、前月より3345世帯増え、初めて160万世帯を超えた。厚生労働省が4日、速報値を公表した。65歳以上の「高齢者世帯」が2万世帯以上増え、全体の数を押し上げた形だ。

 受給者は前月より4758人多い217万1139人で、こちらも過去最多を更新した。

 受給世帯の内訳をみると、「母子世帯」や「傷病・障害者世帯」、働ける世代を含む「その他世帯」はいずれも前月より減った。高齢者世帯の増加が目立っている。全体に占める割合でも高齢者世帯が47%を占めている。

 同省保護課の担当者は「雇用状況の改善で、高齢者以外は働き口を見つけて受給者は減少傾向にある。高齢者は仕事が少なく、受給世帯を減らすのは難しい」とする。無年金や低年金で生活保護を受けるようになった高齢者が、貧困から抜け出せない問題が深刻になっている。