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朝食調査 朝食は体内時計整え、肥満防止につながる

 1日3食のうち、朝食が最もおろそかにされている現状が、食事の時間と内容に着目した時間栄養学を研究する柴田重信・早稲田大教授監修の「朝食に関する調査」で浮き彫りになった。柴田教授は「朝から活発に活動する現代人にとり、朝食に重点を置くことこそが大切。体内時計を整え肥満防止にもつながる」としている。

 調査は、20~50代の男女1200人を対象に、市場調査を手掛ける「シタシオンジャパン」(東京都中央区)が3月、インターネットで実施した。

 その結果、朝食を「平日にほぼ毎日食べている」は70・6%。昼食は83・8%、夕食は92・3%だった。また、朝食を「食べた」人も、多くは「ご飯・おにぎり」「トースト」「菓子パン・調理パン」などの主食単品で、「乳・乳製品・卵」「魚介・肉類・豆・豆製品」「野菜・芋類・果物」などを含む栄養バランスのとれた朝食を食べている人は16・3%だった。

 柴田教授は「朝食には体内時計を合わせる役割がある。栄養バランスのとれた朝食を食べなければ、心身の不調につながる『朝食時差ぼけ』状態を招くことがある」と指摘した。柴田教授によると、朝食と夕食の食事パターンで体重変化を見るマウス実験では、1日1食より2食、さらに朝食に重点を置いた方が太りにくい、という結果が出ているという。
毎日新聞社 2014年5月14日(水) 配信