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女児死亡で元歯科院長起訴 喉に脱脂綿、業過致死罪

埼玉県新座市の歯科医院「にいざデンタルクリニック」(閉院)で2010年6月、治療中だった女児=当時(2)=の喉に脱脂綿を詰まらせて死なせたとして、さいたま地検は28日、業務上過失致死罪で無職亀田幸子(かめだ・さちこ)・元院長(41)=青森県五所川原市=を起訴した。

 起訴状などによると、同年6月13日、抜けそうになった女児の上前歯を固定する治療中、上唇と歯茎の間に挟んだ円柱状の脱脂綿を口の中に落下させて気道に詰まらせ、窒息による低酸素脳症で女児を死亡させた。

 女児が泣きながら激しく呼吸していた上、唇が小さくて脱脂綿が固定されにくかったのに、指で押さえるなど必要な措置をせずに治療を続ける過失があったとしている。

 埼玉県警は10年12月、業務上過失致死容疑で書類送検していた。さいたま地検は「医療事故で難しい事案なので、時間をかけて調べた」とコメントしている。

 女児の両親は昨年4月、元院長らに約7800万円の損害賠償を求めて、さいたま地裁に提訴し係争中。