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脳震盪の際には運動中止を 学会が提言

スポーツ中に頭を強く打ち、重い後遺症が残ったり死亡したりする事
故が後を絶たないことから、日本脳神経外科学会は、脳震盪を起こし
て気分が悪くなったりした場合には直ちに運動をやめるなどとする一
般向けの提言をまとめ、昨年12月16日付で公表、注意を喚起している。
さて、脳震盪の防止策としては歯科領域ではマウスガードの使用があ
げられる。ADA(米国歯科医師会)では、マウスガードの装着で、アメリ
カンフットボールの選手における脳震盪の発生が有意に減少している
と公言。また、国内においても脳震盪とマウスガードに関する最近の
研究では、頭部全体を大きく加速させる外力が脳震盪発症の重要な因
子と考えられている(第10回日本スポーツ歯学研究会学術大会 特別講演
「スポーツによる脳震盪発生のメカニズム」日本大学医学部 片山容一)。
本報告では頭部に加わった加速を生じる外力に拮抗するには、頚部筋
群の緊張が必要で、その筋群の強化について、咬合とマウスガードの
役割が期待されているとしている。いずれにしても早急な脳震盪防止
策の立案が望まれる。

日本脳神経学会の提言はこちら
http://jns.umin.ac.jp/cgi-bin/topics_detail.cgi?name=2013_12_20j