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「“医療崩壊”の悪夢」現実か、実質1.26%引き下げ

2014年度診療報酬改定は、全体でプラス0.1%になることが12月20日、決定した(資料は、厚生労働省のホームページに掲載)。2014年4月の消費増税の補填分1.36%が含まれるため、実質的にはネットで1.26%のマイナス改定だ。マイナスになるのは、2008年度改定以来、6年ぶり。

 診療報酬本体はプラス0.73%(うち増税補填分0.63%)、薬価・材料はマイナス0.63%(同プラス0.73%)。診療報酬本体の内訳は、医科がプラス0.82%(同0.71%)、歯科がプラス0.99%(同0.87%)、調剤がプラス0.22%(同0.18%)。

 財務省は早くから、従来の改定とは方針を変え、薬価引き下げ財源を診療報酬改定財源に充てることはしないなど、厳しい姿勢で臨んでいた。財務省の意向通りになれば、「2000年代の悪夢が再現される」(日本医師会副会長の中川俊男氏、『“医療崩壊”の悪夢再現、阻止を!』を参照)との強い危機感が医療界にあったが、それが現実になったわけだ。