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肺炎が9割も減少した

長年、赤字を垂れ流し経営破綻した夕張市立総合病院(171床)は、夕張医療センター在宅療養支援診療所(19床)と老人保健施設(40床)に生まれ変わりました。平成21年11月から1年間にわたって両ホームの入居者各100人について調べたところ、肺炎発症数は夕張市の特養ホームが2人(うち死亡1人)、隣町の特養ホームが34人(同8人)で94%も少ない結果となりました。高齢者が肺炎になって入院治療に要する医療費は、1人当たり平均50万かかるそうです。
 すなわち、夕張市の特養ホームで肺炎防止による医療費を1500万円超も削減できたことになります。ワクチンと口腔ケアの相乗効果が肺炎の予防及び医療費削減につながったと言えるのです。口腔ケア指導を中止して1年後の肺炎の推移を見たところ、発症者は2人から11人に激増してしまいました。やはり、定期的な専門家によるチェック体制はかかせません。
                             日歯広報 2013.2.15