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乾燥しがちな冬・・・口臭に注意

乾燥しがちな冬は口臭が強くなりやすい季節。口臭の一因となるのが、舌の表面に汚れが付着した舌苔だ。最近は舌苔を取り除く舌ブラシ付きの電動歯ブラシも登場しているが、みがきすぎには気を付けたい。また食事の際はよくかみ、唾液の分泌を促すことが口臭予防につながるという。舌の表面は、糸状乳頭というじゅうたんのような構造になっている。口内の乾燥などにより糸状乳頭が伸び、その間に粘膜のあかや食べかす、最近が付着し、白いコケのように舌を覆うのが舌苔だ。舌苔からは硫化水素などが発生するため口臭の原因となる。北大歯科診療センターで予防歯科・口臭外来を担当する兼平孝講師は「唾液には口内の汚れを洗い流す効果がある。口内が乾燥すると舌苔が付着しやすくなる」と説明する。舌苔除去のために歯ブラシを使用する人もいるが、舌を傷つける恐れもあるため、歯ブラシで強くこするのはなるべく避けた方がよいという。
 簡単にできる口臭対策はよくかむことだ。かむと唾液の分泌が促される。かつて日本人の食事は繊維質の多い食材をよく使っていたため、よくかまなければならなかった。しかし食の欧米化とともに軟らかい食材が増えて、かむ回数は減ってきている。兼平講師は「野菜や果物など繊維質の食材を積極的にとり、よくかむように心がけて。ガムも効果的」としている。このほか、口呼吸になりがちな人も口内の乾燥を招いて口臭が発生しやすくなるので、マスクを着用するといいそうだ。
                              北海道新聞 2013.1.9