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薬25錠誤飲、兄と妹入院 家庭での事故に注意を

厚生労働省は27日、子どもがたばこや薬などを誤って飲み込む事故が、2011年度に5都県の7病院から計348件報告されたと発表した。中には3歳の兄と2歳の妹が薬を計25錠飲み、意識がもうろうとした状態となって入院した事例もあった。同省は「甘くて口の中ですぐ溶ける薬は、お菓子と間違えて大量に誤飲しやすいので注意が必要」としている。

 厚労省によると、死亡例はなかったが、入院が32件あった。

 誤飲で最も多いのはたばこで105件。医薬品などの73件が続いた。ほかはプラスチック製品32件、玩具22件、金属製品22件、硬貨15件など。

 具体例では母親が消毒剤を溶かして哺乳瓶に入れた後、そのまま生後5カ月の男児に飲ませてしまったり、父親が仕事用に保管していたペットボトル入りのシンナーを2歳男児が飲んだりした。

 子どもの誤飲とは別に家庭での事故として、塩素系洗剤と酸性物質を混ぜて発生した有毒ガスを吸い、健康被害が出た事例が日本中毒情報センターから14件報告された。お酢を使ってドアのサッシを拭いた後、塩素系洗剤を吹き付けてしまったケースなどで、同省は「大掃除の時期だけに気を付けて」と呼び掛けている。